第2432話 イメージ

繁華街を、白いTシャツに白いジャージズボンで歩いている


21時を回ったあたりだ


旅行客・サラリーマン・黒服・同伴女性と客などが行き交う


十字路でタクシーが通り過ぎるのを待っていると、横から「あの〜すみません」と声を掛けられる


振り向くとキャリーケースを引いたサラリーマンのおじさん2人組


「はい?」


「あの〜今日大阪から来てるんやけど」


「はぁ」


「この界隈で、ママが一人でやってるような昔ながらのスナックってないやろか?」


「あー、ありますよ。ほらあの先の青い看板、見えます?あのビルの3階に◯◯って店がありますよ」


「あ、行ってみるわ、ありがとう!」


「待って待って。『Tから聞いた』ってママに渡してください」


俺の名刺を差し出す


「・・・あっ?お兄さん案内所の人やないの?」


「違いますけど大丈夫ですよ」


ジャージ姿の時に店を聞かれる事がしばしばあるので、よほど紹介所のおっさんに見えるのだろう(黒服と挨拶を交わすから)


ちなみに


ジャージ姿でセカンドバッグ持って飲みに行くとよく言われるのが元・犬の訓練士(現在ニート)

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