第2412話 でまかせ

家に電話が掛かってきた


女性『あっもすぃもすぃ〜、突然のお電話申し訳ございませ〜ん、わたくし、◯◯の××と申しますが〜御主人様でいらっしゃいますか?』


「もすぃもすぃ〜」で迷惑電話と分かったが、機嫌が良かったので少々付き合ってみる


「本日、旦那様は鷹狩りに出向かれておりますが、どのような御用向きでしょうか」


『鷹狩り?鷹狩りですか』


「左様でございます」


『あっ、ではまた改めまして・・・ちなみに何時ごろお戻りになられますでしょうか?』


「本日は野営と伺っております」


『野営・・・わかりました失礼しま〜す』


ふっ、完全におちょくられたと気付いただろう


電話を切り、子機を置こうとすると


プルルッ プルルッ


また電話が掛かってきた


「はい、もしもし」


『あっもすぃもすぃ〜T様でいらっしゃいますか?』


今度は男だが「もすぃもすぃ〜」口調が同じだ・・・さては仕返しか何かで担当を替えてきたな?


「そうですが旦那様は戻りませんよ鷹狩りで」


『鷹狩り?あの〜◯◯急便なんですがー』


あ、間違えた


「あっはい、何でしょう?」


『すみません時間指定頂いてたお荷物なんですが、近くまで来てるので居られたらと思い・・・鷹狩りって、鷹狩りですか?』


「あっ、まあ・・・いま大丈夫ですので」


『わかりました、では伺います』


で、やってきた配達員に「鷹狩りって今でもあるんですか?」と質問された


秘書なのでよく分からないと答えておいた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る