1月24日に沖で事故があり、それに白井くん（24）を巻き込んでしまった

同じ病院で手術を受け、俺は3月10日に退院できたが

彼は依然、完治の目処が立たぬまま入院を余儀なくされた

「お前が復帰したら俺にできる範囲でお前の願いを叶えてやるから。早く出てこいよ」

退院も出所も変わらないセリフだが、俺なりに元気付けたつもりだった

「楽しみにしてます」そう言って白井くんは喜んでいたが4月24日、遂に退院の日を迎えた

「Ｔさん、ボクはＴさんとの約束が楽しみでここまで頑張ってこれました」

「おう、何が望みや？」

「何でもいいのですよね？」

「俺にできることならな」

「じゃあＴさんの車ください」

またか・・・

何話に載せたか忘れてしまったが、前にも酒の席の他愛もない口約束から谷やんに車を譲る羽目になったことがあるのだ（大した車でもないけど）

「わかった。約束やからな。譲るよ」

で、今朝。

高良くん（25）・国仲くん（25）が俺のところに来て「久しぶりに船、出してくださいよ！釣り遠征しましょう！」と言う

「いつよ？」

「いやもう、昼からでも」

昼からって君たち、いま海上風警報と濃霧警報が出てるの知ってるよね？

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