お客様６人組をパヤオ（浮漁礁）に案内した

初心者でもマグロの大型が狙える遠征釣りだ

水深は1,000ｍ以上、ポイントまでは片道２時間半ほどかかる

移動中の船内。

「これなんですか？もろ金属バットですね」

「あ、木のやつもある」

「野球するんですか？ボールは？笑」

背後を振り向くと、船内に置いてあった"フィッシュバット"を代わる代わる持っている

どうやら初めて見るらしい

俺「カジキとかマグロの大型魚を釣り上げた際に使うんですよ」

「えっ、どういうことです？」

俺「船内で暴れたら危ないので、それで頭を叩いて気絶させるんです」

「こっわ・・・」

「船頭さん、もと半グレ？笑」

「残酷・・・」

なんでやねん

北海道なんかでも鮭用に釣具屋で売ってますね

で、この日は良型のカツオ・マグロを全員で８０匹ほど釣り上げ

皆さん十二分に堪能して帰路についたのだが

この楽しい釣行の中、一瞬だけ垣間見えた、人の本性というのか・・・

行きの船内でフィッシュバットを「残酷・・・」と言った男性

３回目だったか、一旦竿を上げて船の位置を戻している間

皆から離れた船の裏手で

まだクーラーに入りきっていなかった小さなカツオを掴むと

いつの間にか持っていた金属バットで頭をポカン！！と叩いていた

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