第1474話 またひとつ、学んだ。
本日午後、池袋の、とある女性社長を訪問した
俺の2つ下だが、美容サロンを数店舗経営されている方だ
何度か従業員を連れてバカンスにお越し頂いており、また今年も8月に来てくださる予定だ
なんだかんだと話が尽きなかったが午後4時、そろそろお暇することにした
「あっTくんちょっと待ってて」
社長は応接を出ると、数分して白い紙の手提げ袋を持ってきた
「これ沢山頂いたの。ホテルでおやつに食べて」
袋を覗くと「せとか」が8個入っている
「おー、このみかん美味しいよね!」
「食べきれないからさ〜、ごめんね荷物になっちゃうけど」
いやいやそんなと礼を言い、事務所兼サロンを後にした
これからホテルに戻ってシャワーを浴びて、夕方からは別のお客様との会食がある
タクシーに乗っても良いが、時間もあるしJRで帰るか
・・・さて40分後。
八重洲のホテルに戻ってくるまでに
歩道の信号待ちとか
駅のホームとか
車内とか
至る所でやたら注目を浴びた。
それも女性から。
チラッと見ては笑いをこらえたり
あっ、と指をさされた気もする
スーツに何か付いてるのだろうか
頭にゴミでも乗っかってるのだろうか
ああ・・・早くホテルに戻って原因を確かめたい・・・
そんな感じで戻ってきたのだ
部屋に入り、手提げ袋をテーブルに置くと、部屋の立ち鏡の前に立つ
ぐるぐる体を見回すが、特におかしな所はない
スーツ上下を脱ぎ、拡げてみるが、何も付いていない
じゃあどうして?
俺が自意識過剰だったのか?
いや、絶対笑われてたよな・・・
ふと、みかんの入ったテーブルの紙袋を見る
何処だかのブティックの手提げ袋だ
シンプルに白いだけだ
ブランド名だろうか、"RAVIJOUR"と黒文字で刻印されている
「RAVIJOURとかいうブランド知ってる?」上の娘にLINEしてみる
数分して返事がきた
「あーラヴィジュールね。女の子に人気のセクシー下着ブランドよ」
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