第1283話 喪中はがき

1277話で、29日からウチにゴーストバスターズに来てくれた上の娘・孫娘・孫息子、下の娘であったが


特に何も起こることなく、ただ冷蔵庫の中の美味しいものを消費しに来てもらうだけの結果となった


30日昼、まだウチに居るであろう上の娘に電話する


俺「海(かい。9才・孫息子)、残念がってた?」


上の娘「人が多すぎて怪奇現象が起こらなかったんじゃないかって。また年明けにリベンジしに来るってー」


「是非調査しに来てって言っといて」


「ところでさぁ、父さんが出航した翌日(23日)に届いてたみたいなんだけど、喪中はがき」


「あ、カレンダーの棚の上に全部置いてあるから、重ねといて」


「それがさぁ、間違いっぽいんだよね」


「えっ?なんで?」


「東京の◯◯さんって男の人からなんだけど、知ってる?」


「いや・・・どうだろ、知らないかな?」


「宛名が『◯◯様・明子様』ってなってるのよ。名字は合ってるんだけど。父さん再婚した?笑」


「ちょっと待って。それいつ来たって言った?」


「ん?えーと消印が12月19日ってなってる」


「誰が亡くなったって?」


「えーとねー、12月12日にお母様のわか乃さんって方が94歳でお亡くなりになったって」


「ちょっとさ、カレンダーのとこの喪中はがき、見てくれない?」


「あ、ちょっと待って・・・はい、来たよ」


「その中に、横浜の女性から届いてない?」


「ちょっと待ってねー・・・横浜、横浜・・・あ、これか」


「それ、裏見て」


「えーと・・・あっ!うそ?!父さんと明子様宛になってる?!」


「やっぱりか・・・いや、前から父さん宛に、明らかに御年寄向けの案内とかカレンダーとか届いてたやろ?それに関係あるのと違うかな・・・」


「あ、そうか!父さんと同じ名字の御夫婦と、何らかの手違いで間違えて・・・えっ?・・・えっ??」


「・・・ん?どうした?・・・おーい」


「どういうこと・・・」


「なにが?」


「・・・このはがき、10月21日の消印なの。で、10月5日に"お母様のわか乃さんが94歳で"亡くなった、って書いてあるの・・・」

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