第844話 再現メシ

大阪の兄貴分のバーのマスター(#12・#685)https://kakuyomu.jp/works/16816927860625905616/episodes/16816927860627874166

https://kakuyomu.jp/works/16816927860625905616/episodes/16817139554627356987 は、ごく稀に


店のメニューにはない「リクエスト料理」を作って遊ぶことがある


昨年、カリオストロの城でルパンと次元が貪るように食べていたという「ルパンパスタ」をリクエストされ


それが好評だったので一ヶ月ほど、色んな「再現めし」を裏メニューとして出していた時期があった


「今回こんなん作ったで~」


次々とインスタにあがる画像を見て、俺も是非、再現してほしい料理があったので


つぎ大阪に行くときに作って欲しい、とリクエストしたのが「味平(あじへい)ライス」だ


味平ライスとは、漫画「包丁人味平」に出てきた料理だ


包丁人味平は、1973年~1977年、週刊少年ジャンプに連載されていた、料理対決漫画の先駆者的存在だった


この味平、極め付けの回は「潮(うしお)対決」


お湯と塩しか使ってはいけない、という吸い物対決において


知識や経験で圧倒的不利の味平がベテラン料理人相手に大苦戦するのだが


真夏の神社だったかで行われた料理対決


暑さにクラクラきた味平の、額から垂れた「汗」が鍋に落ち


それで塩味がピタリと決まり


全審査員を唸らせ奇跡的に勝利・・・という、アホ過ぎる回だった(,,゚Д゚)


そんな包丁人味平に出てくる「味平ライス」、是非とも再現を!とマスターにお願いしたところ


古い漫画からそのレシピを紐解いてきたマスター


「チャーシューは・・・醤油だけ?!」

「てか最後まで味付け、醤油だけやないか!!」

「アホやでビッグ錠(漫画作者)!!」


散々文句を言いながらも試行錯誤した挙句


マスターなりのアレンジを加え「シン・味平ライス」として生まれ変わった


いや~それはもう美味かった(ちゅうかこれ、ナシゴレン・・・)


ちなみにオリジナルの味平ライスはというと


醤油のみで作られたため、辛くて喰えたものではなかったにもかかわらず


「審査員は3口までしか食べられない」という謎のルールだった為


その3口のインパクト(味の濃さ)だけで対決に勝利した、というオチだった

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