第507話 最後の手紙

事務所に居たU部長宛てに生保レディーがやってきた


詳しい話は聞こえないが、ペットボトルのキャップ回収箱を置かせてほしい、みたいな話のようだ


5分ほどの話が終わり、彼女は帰って行ったのだが


U部長が苦笑いしながら俺の元にやってきた


「Tさん、エピローグレターって知ってます?」


「エピローグ?いや、知らん」


「さっきの彼女がですね、エピローグレター書いてくれませんか?って言ってきたんですよ」


「なにそれ?」


「ウチの嫁宛てに書く手紙らしいんですけどね」


「ほう」


「エピローグってことは最後って事ですよね?って聞いたら『はい、Uさんがお亡くなりになった時に奥様宛てにお送りするんです』って言うのですよ」


「なにそれ笑」


「で、それって誰が嫁に送るんですか?って聞いたら『おそらく私ではないと思いますが、その時の担当者がお送りします』って言うのですよ」


壮大な計画だ・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る