第26話 生態調査 オーク


オーク


 イノシシのような頭部をもつ、二足歩行の亜人。雑食。


 少し湿気のある森林を好む。


 その毛皮は分厚く、生半可な攻撃などものともしない。


 オスは狩猟をして獲物を取り、メスが居住地と子供を守る(その習性故か、族長にはメスの個体がなる場合が多いようだ)。


 木を削りだした原始的なこん棒を好んで狩猟に使う。


 獣の筋力と人間種のように道具を扱う器用さを併せ持ち、その戦闘能力は極めて高いと言える。


 近縁種のゴブリンとは違い、知能は高く、オーク種独自の言語だけでなく、人間も使用している大陸言語を理解する個体もよく確認されている。


 性格は極めて好戦的。


 種族を通して、”力こそすべて” という考え方をしており、血統や種族に囚われず、力のあるものに従う習性がある。


 知能は高い者の、その本質は野蛮で、仲良くなることは難しそうだ。


 彼らのテリトリーには迂闊に入らない方が良いとここに記しておく。





 生態学者 カズマ・ナリヒラ著 「亜人の生態学」より一部抜粋


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