モブ村人俺、魔王と勇者を従え黒幕になる ~【究極属性付与】スキルで助けてあげたら彼女達は俺に夢中です。なので二人が戦わなくて済むよう八百長する事にした~
なっくる@【愛娘配信】書籍化
第1章 俺だけが知っている勇者の秘密
第1-0話 英雄譚の黒幕は……
「ラン! 次はどうすればいい?」
「そうだな……そろそろ四天王を倒してもいい進行具合だろう。
ただし、適度に苦戦しながら最後は一撃で……
「了解っ!!」
「じゃあいくぞ、【属性改変:エビルスレイヤー】!」
彼女の得物である、身長を遥かに超える槍が白銀に輝く。
「えへへ……ありがとうラン! ボク頑張って”演出”するから、あとでいっぱい褒めてね!」
彼女が飛び出していった直後、俺に魔法通信が届く。
『ランさん! 次はどうすればいいですか?』
「最近部下に不穏な動きがあるそうだな……ガス抜きも兼ね、一度派手なイベントを挟んだ方がいいだろう」
「”突如敵の軍勢が王都を襲う!” これで行こう」
「ただし、与える被害は最小限に!」
「じゃあいくぞ、【認識改変:爆発エフェクト10倍】!」
『らじゃーですっ!』
水晶球の中で、小柄なケモミミ少女が了解のサムズアップを返す。
「よしよし……」
仕込みを終えた俺は、安堵のため息をつく。
これでまた時間を稼げるはずだ……この繰り返しが世界平和を引き寄せるのだ。
わんわん!
傍らに控える青毛の神狼の頭を優しく撫でてやる。
俺が指示を飛ばしていたのは勇者に魔王、そしてこいつは地獄の番犬ヘルハウンド。
なに? 敵同士と内通するなんてお前が物語の黒幕か、だって?
まあそう言うな。
これには海よりも深い理由があるんだ。
なぜ単なるギルド職員の俺が、こんなとんでもない連中と組んでいるかと言うと……。
話は半年ほど前に遡る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます