第253話 ペースを何とかしないと

 寝起きと共に裕美の躰を確認する。どうやら熱はないようだ。

 そっとベッドを出て食事の準備をと思ったら、ベッドに引きずり込まれ、そっと唇を重ねてくる


「きのうはごめんね。かなり楽になった筈だし、レベルもかなり上がったから今日はもう少し行けると思うのよね」


「おはよう。無理をしなくても良いよ。今日、明日位はペースを落とそう。裕美の体が心配だからさ。今の所は十分に間に合うから。まあ、1日ー2日位ペースが落ちても大丈夫だよ。それよりお腹は減っていないかい?俺は物凄く減っているよ」


 裕美のお腹からぐーと音がしたので真っ赤である。かわいいなとキュンとなってしまい、ついつい抱きしめる。段々と本来のあるべき喋り方や仕草が戻ってきているっぽい。

 本来はキュートでおしゃれな若い女性だ。

 育った年代は俺と数年しか変わらないので、ファッションセンス等は俺の若い頃のそれだろうが、俺の方は記憶が薄れてきている。45歳だったという事ははっきり覚えてはいるが、それ以外の個人的な行動の記憶がない。


 まあいい。今は愛する人と一緒にいるし、俺の帰りを待っている愛する妻達がいる。


 取り敢えず食事の準備に入り、消化に優しいのを出す。

 食堂に入ってきた裕美は元気そうだった。


 食事の後で熱いシャワーを浴びたいというので風呂場に連れて行く。

 まだ少ししんどいというので、俺が服を脱がせてあげて、風呂上がりも体を拭き、下着を始め全てを着せていく。装備はドラゴニックメイルだ。勿論ありったけの付与は済んでいる。


 そして2人の準備ができたので出発する。今日はゆっくり行き、5階層分を進む事とした。


 道中は一度だけ俺の脇をすり抜けられてしまい、裕美に辿り着いたのがいたが裕美があっさり倒していた。

 意外と強そうで安心した。まあ、それだけのチート武器を渡してはいるのだが。


 5階層を進んだ所で今日はここまでというと、まだ行けるという。だが、まだまだ先が長いので今日はこれまでとして休憩を選んだ。


裕美が申し訳なさそうにするので、頭を撫でてからシェルターに入り、入り口にロックを掛けてから直ぐにお風呂に向かい、2人でゆっくりお風呂に浸かって1日の疲れを取る。 


風呂を出るとそのまま裕美を抱き上げ、ベッドに連れ込んだのだが、その直後彼女の嬌声が部屋に響く。


 俺は彼女を揉みしだいた。じっくり丁寧に、時に強く。

 彼女の声は妙に艶っぽく意識が飛びそうになる。


「ああん!だめそこはあぁ!もう少し弱くして!はあぁん!何これぇ?気持ち良過ぎるよぅ!はうぅ!いぢわる!」


 こんな感じだ。


 彼女は妙に感じ易く、特に脇腹が駄目だ。脇腹を攻めると逃げ出そうと藻掻くのだ。


「はう!ああん♡何でそんなに上手なの?逝っちゃいそう!」


「痛くは無いか?痛かったら我慢せずに言うんだよ。少し弱めるからさ。それじゃあ次は仰向けになろうか」


 そうして俺は次に彼女のすらっとしていて綺麗な脚を攻める。

 足の裏のツボやアキレス腱の周りの筋肉も解して行く。

 最後に座らせて首を揉んで終わった。


「マッサージありがとう!お陰でかなり楽になったかな!どこで覚えたの?」


「思い出せないんだよ。多分昔何かのスポーツをしていて、頻繁にマッサージを受けていて覚えたのじゃないかな?どうやって覚えたかは記憶にないのだが、知識は残っているんだ。例えば柔道の技とかね」


「多分そうなんだろうね。じゃあ私もお礼をしなきゃね!」


 別の種類のマッサージをされてしまい、お互い求め合い愛し合うのであった。

 そして彼女を抱きまくらにして眠りに落ちていったのであった。

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