第217話 突撃
俺達は城門付近の魔物を一気に制圧していった。更に俺はかなり強く魔力を込めたサラマンダーを50体程出し、魔物を駆逐せよと指示を出して周辺に解き放った。
そして次に城門にいる魔物を駆逐していく。やはり上級に当たる魔物が多く、A級以上の魔物がうじゃうじゃいるのだ。
よく見ると全身傷だらけの女性と老紳士が背中合わせになって魔物を倒している。先程から時折魔物が外に飛んでいくのは、どうやらこの2人が蹴散らしているようだ。周辺には生きた人は他にはいない。この2人も出血が多く、俺達が来なければ長く持たなかっただろう。
「助太刀する」
「今すぐ逃げなさい。一般冒険者が敵う相手ではありません。大聖堂に逃げるのです」
俺が助太刀をすると言うも、何故か一般冒険者に見られてしまったが、この女性はかなりの美人であるが、凄い格好だ。
「心配するな。少なくとも貴女達よりも俺は強いぞ。これでもSSSだからな」
「ああ!という事はスケコマシ王が来たのね?」
「せめてハーレム王と言わないかい?」
普通に会話をしているようだが、魔物を駆逐しつつ普通に喋っている。とは言っても大声だ。確かにこの女は物凄く強いし、老人もお嬢様とかなんとかこの女に言っている事から主従関係かな?でも2人共オリヴィア位の強さだな。魔物の数があまりに多いので傷を負っているが、通常は傷なんて負わないだろうという強さだ。
「流石に強いな。ただのエロガキかと思ったけど、強さだけは本物ね。ふふふ」
「傷だらけだが余裕だな。その辺りの事もあるが、この後ゆっくり誤解を解こうか?」
女の格好はビキニアーマーの出で立ちで、手足は剥き出しだがすらっとしていて扇情的なスタイルだ。うん、ナイスバーディー過ぎてつい涎が出そうだ。ヘルムをかぶっているので顔は良く見えないし、返り血で汚れている。だがちらっと見えた顔は超好みだ。青い髪が肩に掛かっている感じだった。背丈は170cm位か?かなり高い。で、もちろん凝視します。
女性 レニス 24歳処女
83-55-84
と出ちゃった。スリーサイズの封印をつい解いちゃった。
まず城門の周辺を駆逐し、城門付近から魔物がいなくなったのを確認してから、アリゾナ達に暫くの間俺の周りに魔物を近付けるなと命令した。
城門付近を制圧したので状況を確認する事にしたのだ。
レニスが握手を求めてきたのでつい条件反射で手を差し出してしまい、握手をした。
後ろから赤毛の元気娘が突撃してきた。
「ランス~!城の方に一杯いるわよ。どうしますかぁ?」
そう言いながら背中に突撃されてきた為、俺はバランスを崩しレニスの手を両手で握ってしまった。やはり幻影が見え、レニスが俺の妻達の一員になっている事が分かった。そう言えばユリアの幻影を見た時にレニスがいたのだと思い出した。見た事のない女性の正体は彼女か。ふむふむ。
レニスも俺が背中に突撃されてよろめいたからか、手をぎゅっと握り返してきた!と一瞬だけ思ったが、態度から意識して握り返してきたようだ。そしてレニスがある意味予測の範囲の事を告げてきた。
「やっと私の旦那様が現れたのね!ようやく私より強い方に出会えたわ。ねえ爺や、私ね、この方ランスロット様の妻になるわ」
爺やと言われた老紳士も強かったが、俺の返事を誰も確認しない。
「おめでとうございます。ようやくお嬢様の夫になる資格がある者が現れましたな。城を制圧した後、爺やが腕を確かめますぞ」
よくわからないが、レニスは自分より強い男にしか嫁がないらしい。
俺は取り急ぎ2人にヒールを掛けて怪我を治し、クリーンを使い、更に簡単な食べ物を出してやった。
丸2日戦い続けたと言うからだが、女性なのに可哀想に戦いながら下着を濡らしていたのだ。だから正直なところ臭かった。それ程の戦いを繰り広げていたのだ。
妻達が周辺の偵察から続々と戻ってきたがナンシーが大いに驚いていた。
「扇情のレニス様!お久し振りです!会いできて光栄です!」
どうやらナンシーはレニスの事を知っているようだ。
「あらあらナンシーちゃん、久し振りね!」
2人は顔見知りだった。
「なあナンシー、この露出狂と知り合いなのか?」
レニスが急に自分の格好を恥ずかしがり、体を隠し始めた。
「知らないの?彼女はSSSの冒険者よ。隣にいるのが同じく爺やレーヴェンよ」
「えっ!このエロい格好した女ってそんなに凄いのか?ただの露出狂にしか見えないぞ?さっきから胸がプルンプルンで、乳首が見えないのが不思議だったぞ!」
「有名な女傑なのよ。ランスがSSSに上がるまで大陸にいるSSSの2人ってこの2人なのよ」
「なるほどな。露出癖はともかく、確かに強いし美人だな」
レニスは急にクネクネしだした。
「私のような女はお嫌いですか?」
「いや好きだよ。なあ今は共に戦おう。後で食事をしながらお互いを知ろうか。まずは城を奪取しよう!」
俺がそう言うと、皆は頷き、俺を先頭に城に向かうのであった。
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