第128話 今後の行き先と準備
3日目 day36
またもや女神達だ。何やら慌てている。
あれはナンシーさんかな?
「ランスから、ランスからだよね!一言だけど念話が来たよ」
泣いて喜んでいた。
ふと場面が変わり、馬車で移動しているようだが疲労の色が伺える。
あれは誰だろうか?何かと戦っていて、それらを蹴散らしている。凛として戦う姿は美しかった。
俺は思わず声を掛けたのだが、彼女は慌てて周りを見ていたが俺は知っている!彼女は俺の…
そう感じていたが、目覚めると朝だった。
朝目覚めるとセチアの胸に抱かれていた。何故か裸だ。綺麗な胸だった。胸に耳を当てると心臓の鼓動が心地よい。手帳に鼓動の事が書いてあり、俺は鼓動の音に癒されていたらしい。そして今も癒されている。
セチアを起こさないようにそっと起きて、目の毒なのでシャツを着せる。彼女は寝るときは裸族?
多分起きているのだが、寝た振りをしている。何故なら鼓動が早くなっているからわかる。
「走り込みに行ってくる」
「ちょっと待ってね」
と起きておもむろに着替えて一緒について来た。
驚いた事についてこれている。
何でも村では鍛える為、毎朝走り込みをしていたそうだ。
どうりで体が引き締まっている訳だ。
走りながら俺はお願いをした。
奴隷とは扱わず、1人のレディとして扱うと。だから奴隷としての行動は止めて欲しいと。手帳の内容からは、俺の奴隷になっていれば成長補正、経験値取得補正があり、かなり有益な事が分かっている。なので、便宜上奴隷とすると伝えた。
また、俺は奴隷チックな行動をされると悲しいと伝えると、漸く了解してくれた。
今更宿の部屋を分けはしないが、致すのは奴隷としての義務ではなく、お互いが心から信頼し、好意をもってからにしようねと伝えたが、セチアは泣き出してしまった。
俺は慌てて走るのをやめて抱き締めて背中をさすったら、嬉し泣きといっていた。
宿に戻り、朝食を済ませた。まだ7時だ。
この国の地理などを教えてもらった。
まずワーグナー王国の北側にカービング帝国があり、その北にジャックナイフ国が有る。その北西にバルバロッサ王国、北東にボレロ王国が有る。
バルバロッサとボレロ、ワーグナーがこの大陸での3大国で、まずはカービング帝国を目指す。
ワーグナー王国の王都まで2日程度の距離で、そこからカービング帝国までは2週間は掛かると言う。
今日はセチアの服や靴を買う。ほぼ着の身着のままで旅立つ事になった為、着替えがろくに無いからだ。
宿屋で服屋を教えて貰い買いに行く。
スキル付与の為水着も買い揃えたい。実際はお風呂を一緒に入りたいと言うときに着せる。裸よりは理性が保てるだろう。
一通り服を購入し靴屋を教えて貰い普段履きと冒険者用を購入した。
その後昼食を食べてセチアの日用品を買う。ブラシとか鏡とか。その辺りの見た目のケアについてセチアは無頓着で、元々何も持っていなかった。見兼ねて化粧品も買った。貴族御用達の店で最低限と思い基本の化粧セットを買うと100万程した。
彼女は拒否したが、俺が断固として購入した。
今日1日は明日からの本格的な旅に向けての準備だ。それと王都で奴隷の購入をしようとしている。馬車での移動に2人では無理がある。
今の所野営が必要な場合一旦ゲートで町に行き宿に泊まり翌朝再スタートの戦法がとれる。
しかしセチアがずっと御者というのも酷なのだ。本人は奴隷丸出しで大丈夫と言い張っている。
少し時間が余ったのでセチアと街をブラブラしていると、女性御用達のお店が有り、スイーツを食べて帰った。
それと日記を買った。こちらの世界では紙は貴重で、50枚程の手帳でも金貨10枚つまり10万円以上する事となる。
2冊買い、1冊は日記、もう1冊はスキル考察とスキルや魔法の一覧と効果を書き記す。
手帳に記載は有るが、日記の一部となっていて、今のようにステータスが見れない事を想定していないので、ステータス帳が欲しかった。16時頃に宿に着いたので、俺は手帳からせっせと書き写した。
日記は以前のとは別に書く。手帳には別の日記に記憶を無くした35日目以降で、記憶をなくした状態で気が付いてからの記録を残すと記載し、手帳からバトンタッチした。
過去の自分の行動に感謝している。手帳に記載が無ければ欠損修復など思いもよらなかった。
それと今晩セチアに色々スキルを付与する予定だ。
手帳から重要なスキルの記載とそれがストックされているはずと読み取れた。
セチアに手帳の事と、そこにある記載を元に行動することと、スキルを付与すると伝えている。
気掛かりなのは失禁することと、俺が何かを放出するが、肝心なその何かというのが記載されていないのだ。
頻繁に付与を行っているのと、相手が失禁するので風呂で行っていたのが分かっている。強力なスキル程消耗が激しいと。
セチアにも言ってある。最悪気絶すると。
そうすると気絶している彼女の体を拭いたり、服を着せる問題があると伝えたが
「そのまま寝ている私をお」
手で口を塞ぎ、デコピンを喰らわせて、きつめに怒った。
「君と躰の関係になるのは、ちゃんと心が通じてからだ。
俺も男だ。君のような美女とエッチはしたいよ。でもね、今君とエッチすると言うのは俺の性欲処理でしか無い。俺が求めているのは心身共に繋がりたいんだ。俺も君相手だと正直理性を保つのがしんどい。出来れば俺をゲスにしないで欲しい」
彼女は驚いて頷いた。
「俺達が普通の村の住人としよう。出会って数日でたとえば結婚を意識した相手と簡単に体の関係になるかな?ならないよね。デートして食事をして、お互い理解してからだよね。今の君は何か焦っているのか、既成事実を作ろうとい躍起になっている。もしも俺が君を見捨てるという心配をしているならそんな事はしないよ。恋人として付き合っていきたいと思っているんだよ。だからすっ飛ばさないでね。キスもしていないんだからね。最初のキスはちゃんと思い出のあるのにしようね!」
と言うと泣いて抱き付き頷いた。そんな彼女が愛おしくなり思わず押し倒してしまったのであった。
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