第8話 『大逆転を狙え!!』

遊び場




著者:ピラフドリア




第8話

『大逆転を狙え!!』




 先程のレースはリンが一位。イロハが三位。十一位がナツミ。十二位がアキという形になった。




 そして第三レース。コースはDSプクプクビーチである。




 このコースは浜辺がモチーフであり、ビーチを走ることになる。しかし、水中を潜ることにもなるし、プクプクが跳ねてきたりしている。




 このコースが次の勝負の場だ!!




「ナツミ、スタートダッシュ教えるか?」




 スタートをする前にアキがナツミにそんなことを言う。




 今までの2レース。全てナツミはスタートダッシュを失敗している。

 このままでは可哀想だと、助け舟を出したのだ。




 しかし、ナツミは人差し指を出し、それを振る。




「ふふふ、舐めてもらっちゃ困るよ。これも全て計画のうちさ」




「な、なんだと…………」




 そしてついにレースが始まる。





 画面が四画面になり、ついにレースが始まろうとした時、




「…………ふ!」




 ナツミはコントローラーを手から離した!!




 それを見たアキは衝撃の表情を浮かべる。





「な、なんのつもりだ……」




「ふっ、君たちに教えてあげよう。私の真の力を!!」




 そしてレースが始まる。




 皆がスタートダッシュを成功させて、先に進んでいく中、ナツミはスタート地点で止まったままだ。




「まさか、打開だと!! そんな高度な技をナツミが!!」




 ナツミはコントローラーを置いたまま、立ち上がった。




 そしてリンの背後に立つと、まるで必殺技を出すかのようなポーズを取る。




「くらえ!! 必殺こちょこちょ!!」




 そしてリンをこちょこちょし始めた。




 リンはこちょこちょに耐えられず、その場に転がる。




「あははははー!!」




 涙を流しながら笑うリン。




「ひ、卑怯だぞ!!」




 最初のアイテムを手に入れたアキがそんなナツミに言う。

 しかし、




「次の標的は貴様だー!!」




 リンを倒したナツミは標的をアキに変更する。




 アキはこちょこちょに耐えて、レースをしようとするが……。




「ならば、これでどうだ!!」




 ナツミはアキの耳に吐息を吹きかける。




 アキもこれには耐えられなかったようで倒れた。




「はははははー!! これが私の力よ!!」




 そう言い、ナツミはコントローラーを手に取る。




 しかし、二人の集中力を奪ったとはいえ、彼女はすでに最下位。ここから挽回するのは難しい。




 それをアキはナツミに伝える。




「ナツミ、君の作戦はわかった。しかし、それをやったところで君に勝ち目はない」




「いいや、あるね!!」




 すると、ナツミはイロハを指さす。




「私はイロハと既に手を組んでいるからだよ!!」




「な、なにーーー!!」




【後書き】



 ゲームの遊び方は人それぞれです。



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