第3話 『入部をかけた勝負』

遊び場




著者:ピラフドリア




第3話

『入部をかけた勝負』




 私とナツミによる神経衰弱の勝負が始まった。




 そう、私は他の部活に入ろうとしていた。していたのだ。しかし、仕方なーく! 勝負を受けてあげることにした。




 決して友達になって欲しいと言われたからではない。

 頼まれたから、しょうがなーく!! やってあげるのだ。




 ……負けようかな。




 そんな中、私たちの真ん中にトランプが置かれる。青髪の子が並べてくれている。




「ふふふ、この私に勝てるかな!!」




 カードが並べられ、試合が始まった。




 神経衰弱とはトランプを使ったゲームである。

 カードの数は52枚。ジョーカーを抜いた状態で行う。




 一人二回トランプをひっくり返し、同じ数が出たら2枚のトランプをゲットすることができる

 しかし、間違えてしまった場合、何も手に入れることができずに相手のターンになってしまう。




 だが、同じカードを引き当ててゲットすると、もう一度自分のターンがやってくる。

 それは最大三回まで行うことができる。それが今回のルールだ。




「よし、まずはジャンケンで順番を決めると言いたいところだが……」




 ナツミは腕を組むと、自信満々に言う。




「今回は新人の君に先手を譲ろうではないか!!」




 ナツミの自身はどこからやってくるものなのか。しかし、油断ならないということは伝わってきた。




「分かりました。では、まず私が先にやりましょう」




 私はまず一番近くにあるカードを表にする。内容はハートの7だ。

 続いて真ん中の方にあったカードをひっくり返す。




「スペードの7だと!!」




 私は初っ端から引き当ててしまった。




 普通ならこんなことはありえない。このゲームの醍醐味は何度も失敗しつつ、場所を覚えてカードを手に入れることだ。




 ナツミは先行を譲る形にしているが、実際には後の方が有利の可能性があるのだ。




 しかし、私はこれを無視してしまった。




 ただの運。運でこのカードを手に入れたのだ。




 私の運の高さを見て、みんなは驚く。そしてナツミは悔しがる。




「な、なぜぇ!!」




 そして私はもう一度、カードを引く権利を手に入れた。




「じゃあ、もう一回引きますね」




 私はもう一度カードを引く。




 今度はナツミの近くにあるカードと私の近くにあるカードの2枚をひっくり返す。すると、衝撃の事態が起きた。




 今度はダイヤの2とハートの2を引き当てたのだ。二回連続で運のみで引き当てた。




 こんなことはなかなか起きるものではない。しかし、今回起きてしまったのだ。




 そんなあり得ないようであり得る奇跡が!!




「ま、まさか、このまま三回目も……」




 ナツミはそんなことを言う。




 しかし、そんなことはあり得なかった。




【後書き】



 二回連続でできるの凄いね!!



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