第26話 刀作ってみた

折り返し鍛錬が終わった

次の工程、造込みに移ろう


心鉄を皮鉄で包み鍛接していく

造込みが終わった鋼を再び熱し、棒状に打ち延ばしていく

延ばされた鋼を小槌で叩きながら形状を整える

先端を斜めに切りその形を整える

そんな作業だ


よしできた

だいぶ刀になってきたな


次は土置きだ

刃文のもととなるのが、土置きの工程

粘土に、炭の粉や砥石の細粉を混ぜて作られた焼刃土やきばつち

刃文の種類にしたがって、土置きする


刃には薄く塗り、それ以外は厚く塗る

その厚みの境界線が刃文となり、模様が形作られる


じゃあまず魔法で焼刃土を用意しよう

細かい成分をもう一度調べて作りだす


そして作りたい刃紋を強くイメージしながらおいていく

これで〔加工〕で補正されて失敗しづらくなると思う


よしできた

次に焼き入れだな

刀の作刀工程において、クライマックスと言える焼き入れ

土置きが終わり、乾燥した刀身をおよそ800~850度に熱する

そして頃合いを見て、急冷する


この頃合いが重要なのだがそこは〔加工〕で多少の補正はできるだろう


できたかな

ちょっと不安だが

まぁ今回失敗してても、もう一度やればいいか


さてこれでほとんど終わった

仕上げをしよう

仕上げは

・鍛冶押し

反り具合の修正と、細かなきずや肉の付き具合、地刃じはの姿を確かめ最終的な調整をする


・茎仕立て

なかごを銑ややすりで形を整え、柄をはめる時に使用する目釘穴めくぎあなを開け鑢目やすりめを加える


樋掻ひか

樋を入れる


・下地研

地金と刃紋を主に砥石で研ぐ


銘切めいき

のみを使い、名前や制作年など、茎に銘を切る


仕上研しあげとぎ

地金と刃紋を研ぎ、磨き棒で鏡面加工する。帽子を「なるめ」加工する


といった工程があるが

樋掻きと銘切りは今回はやらなくてもいいかな


いい感じにできたと思う

性能面はまだわからないけど


〔加工〕を使ったおかげで大体1時間ほどで終わったが

すごく集中したし眠くなってきた

今日はもう寝て柄や鞘は明日の夜にでも作ろう

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