第10話 真実を伝える

「ではデクスよ、ステータスを見せてくれ」

「わかりました父上、[オープンステータス]」

さっきも見たステータスが表示される


「「「・・・・・・・・・・」」」


皆固まってしまった

なんかリットだけすごい目つきでこっちを睨んできている

他のみんなは口を開けて驚いている


「どっ、どうでしょうか?」


「なっ、なんだこのステータスは‼

魔力が200万もあるじゃないか

他の能力もおかしいし

それに何だこの魔法適正は超希少属性含むすべての属性適正が100以上じゃないか」

父上が驚きすぎて立ち上がった


「お父さま、スキルもおかしいですよ

23個もあります

加護もです

11柱の神全員から加護レベル10をいただいている」

ルーノも驚いている


「あの~すみませんデクス様、称号の欄の【英雄候補】、【転生者】、【神の使い】とはいったい?」

ティルシアも質問してきた

「…ぁ、【転生者】は僕には前世の記憶があって

その前世ではこの世界とは別の世界に生きていたんだ

多分そのことだね」


「…デクス、あなたは本当に私たちの子なの?」

母上が不安そうに聞いてくる

「前世は前世です

今の僕はデクス・ルガツカヤで、父上と母上の子です

僕はそう思っています」

「そう、そうねデクスがそういうのなら私もそう思うことにするわ」


「ではデクス、【英雄候補】と【神の使い】はわかるか?」

「実は初礼拝の儀の時、僕の意識は神の世界に行っていたんです

そこで魔王を倒す英雄になってくださいと神様に頼まれてしまったのです」

「その魔王というのは魔王レトリアルか?奴は封印されているのでは?」

「はい、そうです 封印されているレトリアルで合っています

しかしその封印はもう十数年で破られてしまうと神様がおっしゃっていました」


「…魔王が復活するなんて緊急事態だ

国王に報告せねばならん

明日王都に出発しよう デクスも来い」

「わかりました」


「では、デクスの驚くべきステータスで忘れかけていたが、食事を始めようか」

そして食事をした

食事中もリットは睨んできた


あっ、あのことについて話しておかないと


「父上、朝行ったこと覚えていますか」

「えっと、何だったかな」

「魔法適正が100以上のものがあったら師匠を付けてくれるって言いました

僕は強くならないといけないんです」

「あぁ、そうだったな

だが、あのステータスだったら“世界最高の魔女”でなければならないだろう」


「世界最高の魔女ですか?」

「あぁ、世界で唯一、超希少を含む全ての属性の魔法を操るという魔女だ」

「そんな方がいらっしゃるんですね」

「その魔女は王都にいるらしい

国王に報告しに行くときについでに頼みに行こう」

「わかりました」

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