37 影
輪郭ならば昨日融けて
いまは人形のまま
からだは重く
時間なら
とてもゆるやかに
あるいは菩提樹の下に?
この寒空の下
指先はいよいよ凍てつき
それでも尚
急がねばならないか
匂いのない街を
あるいはこれは妄想?
どちらにしても
柳は夜
震えながら
怯えながら
息をする
影ならば
置いてきた
それを待つにはあまりにも
猶予がない
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