第10話 霧の街

この街は新興住宅地で少々家賃も高ければ地元随一の国立大学があるからか見かける人は留学生であったり 



留学生と言っても民族衣装を纏っていてクリスチャンみたいな感じの方であったり比較的「良い層」の方が多い気がした 



その証拠に駐車場に財布入りバッグを置き忘れてもそのまま朝まであったり、また夫婦喧嘩か何かをしておそらく奥さんが財布を投げてもそのまま誰も触らずにあった 



時たま学生がどんちゃん騒ぎをして、警官が来ることがあってもガラの悪い人間などおらず 




今思えばガラの悪い人間は目立ったかもしれない 



まったくそういう組織に入る事もなければ他人と群れるのが嫌いな私は黒塗りの車に当時乗っていた 



引っ越した家で1番気にいったのは海が一望出来る部屋で、それはまるで米米クラブの浪漫飛行が流れて来そうなロケーションであった。

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