プリキュアまでの歴史を軽く、あと"プリキュア"について
まずはじめに『プリキュアは"伝説の戦士"』だってことを抑えときましょう。魔法少女じゃないです。それだけはしっかり言っておかないと……じゃあ『魔法つかいプリキュア!』はどうなんだ? っていう質問は受け付けません。
プリキュアシリーズは『朝日放送テレビ(旧名:朝日放送)』で毎週日曜日、あさ8時30分から放送しております。制作はみなさんおなじみ『東映アニメーション』ですが、原作は『東堂いづみ』となっていますね。これは東映アニメーションのペンネームっていうかハウスネームっていうか、まあ『東映アニメーションという"人格"』という受け止め方をしていただければ良いかなと思います。名前の由来は、東映アニメーションの旧名称『東映動画大泉スタジオ』からとっているらしいですが、これはテストにはでませんので覚える必要はありませんかね。
さて、東映アニメーションと朝日放送テレビは、プリキュアシリーズがはじまる前からスタートしています。わたしと同世代の方は思い出にダイレクトアタックを仕掛けることでしょうが、東堂いづみさん原作してのタッグは『おジャ魔女どれみ』が原点です。その前も『夢のクレヨン王国』とか『花より男子』とか、ん? 花より男子って東映アニメーションだったっけ? ――まあいいや、とにかくけっこう深い関係があったわけです。
『おジャ魔女どれみ』、さすがにプリキュアほど続きはしませんでしたが、無印から『#』、『も~っと!』、『ドッカ~ン!』、『ナ・イ・ショ』と、1999~2003年まで放送されていた大人気シリーズです。プリキュアみたいに毎年キャラ変というわけじゃなく、ずっと同じキャラだったのにここまで飽きなく続けられたのは、主人公3人娘をはじめ、多くのキャラが個性的で魅力にあふれていたからでしょう。
それから『明日のナージャ』にバトンタッチするわけですが、こちらは1年でストーリー完結となりました。『母をたずねて三千里』よろしく、主人公が母をたずねてヨーロッパ全土を旅するという意欲作。日本の幼女たちにウケたかどうかは未知数ですが、異国情緒あふれる世界観をご希望の方はぜひ観てみてください。
プリキュアはその後、2004年からの放送となります。それまでの『ニチアサ』は、上記のように異国情緒溢れていたり、ファンタジーだったり魔法や不思議的なストーリーだったのに対し、プリキュアはガッツリ徒手空拳で暴れまわっております。かわいい+癒やしという名称ですが、その手段は拳でってことですね。
こういった姿勢は初代プリキュアから積極的に示されています。彼女たちは遠距離攻撃ではなくほんとうの意味で徒手空拳を武器に悪と戦っていきます。その設定が幼女にウケたのか、それとも『おおきなおともだち』にウケたのかは知りませんが、現在『デリシャスパーティ♡プリキュア』まで19作品継続。来年で20作品ですよ、ビックリだよね。わたしがプリキュアデビュー(?)したのは2012年放送の『スマイルプリキュア!』からですが、気づけばけっこう経ってるんだなぁって……閑話休題。
大人気のプリキュアシリーズですが、このお話にはおおきな『型』があります。基本的には以下のような感じですね。
① ごく普通の女の子が、ある"妖精"と出会う
② 妖精に助けを求められ、女の子が『伝説の戦士 プリキュア』になる
③ プリキュアが妖精の世界や悪の組織を打倒し、世界に平和が訪れる
ざっくりしすぎかな? まあ、細かく書くと、①の時はだいたい頭をゴッツンコしたり、お互いに目を見合わせて「ほぇ?」ってなってたりして、変身シーンの前には敵幹部と鉢合わせしてなんかピンチ! みたいになったり、でも女の子は恐怖に打ち勝って、妖精を守る決意をしたり――いろいろあるんだよ。
で、プリキュアは複数いるのが普通ですが、互いの呼び名は『普段の生活=名前』『プリキュア変身時=プリキュア名』で統一されています。見直してみるとわかるよ。で、敵さんから寝返ったり、アレやコレな経緯があって『追加戦士』なるものが登場したりするけど、これは大人の方にやさしい設定で、明かされていなくても、誰が追加戦士なのか観ただけで「あっ(察し」ってなります。まあ、今年のプリキュアもだいたい察してください。
で、プリキュアはバリバリ素手で戦っちゃうゼな世界ですが、ここでも女の子らしい『恋愛ごと』や『友情』が存在したりします。魅力的な男性キャラがいたり、主人公メンバーが想いを寄せるキャラがいたり、はたまた妖精が視聴者さえ魅了するほどのイケメンだったりね。こと友情に関しては性格の不一致からこじれて、だけどお互いの良いトコロを尊重した結果友だちとしても、プリキュアとしてもパワーアップしたよっていうイベントが散らばっています。毎話ごとに『教訓・テーマ』が秘められていますので、プリキュアをご覧になる際は、ぜひ『家族いっしょに』観てください。子どもが受け止めきれなかったプリキュアからのメッセージを、アナタが教えてあげてくださいね。
映画シリーズでもお約束がけっこうあります。あまり長い放映時間にすると、子どもたちは飽きちゃうので、プリキュアの映画はちょっち短い時間でまとめられてます。あと『〇〇ライトを振ってプリキュアをおうえんするんだ!』的なアレもあります。わたし、全力で振ります。
ああ、そうそう、プリキュアに関する『視聴者向けのオヤクソク』があります。プリキュアは子どもたちのための作品なので、極力おおきなおともだちが喜びそうなモノは避けて通るタイプです。なんで前回も書いたと思いますが『プリキュア無双は出ません』
少年ジャンプや青年誌であるようなボン・キュッ・ボンな女性キャラとか、露出度高めなキャラとかも出しませんし、変身後の衣装や格好も『女の子が思うかわいさ』を主題にしており『おおきなおともだちが思うかわいさ』とは一線を画しています……たぶん。
徒手空拳で戦うテーマのプリキュアです。激しい戦闘は何度もあります(めっちゃ熱いシーンが多いのよ!!)が、そういったシーンで『見えることはありません』。見えるのはモコモコだけです。何が? と思ったアナタ、察してください。夏場の水着姿もほとんどありません。察してください。
察してください。
あと、子どもたちが悲しまないように、プリキュア同士が切った張ったしあうようなバトルはもう描写されないでしょう。悪役時代のプリキュア(仮)とバトることはありますが、だいたい仲良しになるので問題ありません。やったね!
まあ、ほかにもイロイロな『型』があるわけですが、それらはみなさんの手で感じ取ってください。19年続いたプリキュアですが、ずっと続いてきたシリーズだからこそ、今観なおしても色あせない魅力が各作品にはあります。もし機会があれば、歴代のプリキュアたちに会ってみてはいかがでしょう? もしかしたら、それが一生モノの思い出になるかもしれませんよ?
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