第339話 催眠術対策と、静止画と、窒息水球
催眠術対策を考えないといけない。
暗示に掛からないようにするにはどうすれば。
extern void perception(void);
void main(void)
{
while(1){ /*無限ループ*/
perception(); /*知覚*/
}
}
前にこんな魔法を作ったな。
催眠術を使っても魔法の知覚は騙されないだろう。
さっそく量産してみた。
「なんか負けた気分がするから、感知の魔道具は要らない」
そうマイラが言い出した。
「力の流れが分かっても、催眠術は防げないだろう」
「風の動きだけで人の動きを判別するのはいける。ただ催眠術は心が見ないことにしてしまうから」
「となると感知の魔道具は通用しないか。そう言えば小説に既に暗示が掛かっている人は掛からないなんてのがあったがどうだろう。暗示が掛からない暗示。魔法で出来るかな」
extern void suggestion(char *str);
void main(void)
{
while(1){ /*無限ループ*/
suggestion("別の暗示に掛からない"); /*暗示*/
}
}
こんなので良いのかな。
これも量産しておこう。
大佐の一人から連絡が来た。
殺し屋を始末したそうだ。
「魔道具は役に立った?」
「あんな物に頼るか。これでも俺は上級戦士だぞ」
上級戦士は暗示に掛からないらしい。
殺し屋の懐からは魔導金属のナイフが出てきた。
化粧を落とすと顔の作りが前の事件の犯人と似ている。
同じ国の出身なんだろうな。
そして、殺し屋が続々と返り討ちにあった。
暗示に掛からない魔道具は効果を発揮したようだ。
マイラが動いて剣劇を始めた。
殺し屋だろう。
マイラは魔道具無しに催眠術を克服したらしい。
そして、マイラが殺し屋を仕留めた。
「ちなみに暗示対策はどうやったの」
「動きで暗示を掛けられるから、動きを見ないことにしたの。動いている映像ではなく静止画として認識するのが近いかな」
「スキルを封印するのは大変だったろう」
「まあね。でも私、天才だから」
上級戦士も静止画としてとらえているのか。
コマ送りみたいに見る事も可能なんだろうな。
頭の中に魔闘術を使うと、思考加速が出来て、スロー再生もお手の物か。
素で出来ているマイラが凄いのだろう。
「どうやら、マイラが仕留めた人物が頭目のようです。ロータリとの密約が書かれた書類を持ってました」
レクティがそう言った。
書類を見ると印章がない。
やっぱりな。
これでは証拠にはならない。
訴えてもでっち上げだと言われるに違いない。
ディッブの首都では下級戦士が何人か殺し屋に掛かって死んだ。
だが、上級戦士が殺し屋を仕留めたようだ。
被害の話はぱったりとなくなった。
「お願いだ。暗示の魔法を教えてくれ」
リッツが頼み込んできた。
「どうせ女の子に使うんだろ」
「そこまで腐ってない。モンスター退治に使えないかと思って。大佐になりたいんだ」
「他人に魔法を掛けると反発するのを忘れたか。レジストされて、ぱっくりいかれる可能性大だ。勇者になった気分になるように、リッツに暗示を掛けてやろうか。きっと恐怖心が無くなって活躍できるぞ」
「遠慮しておくよ」
「リッツ、無敵の魔法なんてない。精進することだな」
「せめてスーパー魔闘術が使えたらな」
「呪文の改造は簡単だろう」
「でも魔力が足らなくて一瞬しか維持できない。1発で相手が死んでくれたらいいけど」
リッツなら絶対に外す。
断言しても良い。
そして逃げ回って、這う這うの体で帰って来る。
そんな落ちだな。
リッツ辺りで使える最強魔法って言ったら、姿隠しだろうな。
でもこれを教えるつもりはない。
他だと、水球で窒息とかだな。
「水球による窒息を教えてやる。現時点で必殺だ」
「弱そうだけど、必殺なら良いか」
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <conio.h>
extern MAGIC *water ball_make(float mana);
extern void shut_mouth_move(MAGIC *mp);
extern int mclose(MAGIC *mp);
void main(void)
{
MAGIC *mp; /*魔法定義*/
mp=water ball_make(100.0); /*水球を作る*/
while(1){
shut_mouth_move(); /*水球で口を塞ぐ*/
if(kbhit()) break; /*何か入力されたら止める*/
}
mclose(mp); /*魔法終わり処理*/
}
ベークが翻訳して、リッツにも魔法が使えるようになった。
これぐらい自分で魔法を作れよ。
そう思わないでもない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます