第93話 デートと、怪しい武器屋と、エアホッケーゲームの中身3

 4人で街に出る。

 メンバーは俺、マイラ、レクティとダイナだ。

 ダイナのメイド服が目立っているような気がする。


 はたから見たら、いいとこのボンボンが女達を侍らかしているように見えるのだろう。

 違わないけど、この3人、狂暴な肉食獣なんだよな。

 レクティは暴力には訴えないと思うが、その分、陰謀とかやりそうだ。

 動物に例えると、マイラが黒豹で、レクティは大蜘蛛、ダイナは狂暴な大型犬というところだろうか。


 理性はあるから、別に嫌いではないんだけど、仲良くしてほしい。


「どこか行きたい所があるか?」

「武器屋」


 マイラが短く答えた。


「いいですね。わたくしそういう所は初めてです」


 嬉しそうに乗り気なレクティ。


「なら私の馴染みの店にご案内致しましょう」


 そうダイナが締めくくった。

 連れて行かれたのは、裏通りにひっそりと構える武器屋だった。

 看板も何も出てない。

 ドアにも何も書いてない。


 中に入ると確かに武器屋だった。

 でも品揃えが暗器に偏っている。

 俺にはどう使うのか分からない品がいっぱいある。


 マイラはばねで飛び出す短剣に興味を引かれている。


 レクティは吹き矢を見ていた。

 それも袖に隠せるくらいの長さの奴だ。


 ダイナは針を物色していた。


 しょうがないので俺はメリケンサックを見ていた。

 一つ買って帰ろうかな。


「お客さん。お客さんは貴族でしょう。良い毒がありますぜ。値は張りますが」

「要らないよ。このメリケンサックをくれ」

「それは女用ですが、お貴族様がお使いになるので?」


「握ってみたらちょうど良かったんだ。てっきり子供用だと思ったよ」

「特注であつらえる事もできますぜ」


「別にいいよ。使う事があるかは分からないけど、護身用だから」

「ではお包み致します」


 メリケンサックを包んで貰っていた時、店員が耳打ちしてきた。


「媚薬もありますぜ。お貴族様の歳では要らないかも知れませんが、三人の相手は大変でしょう」

「余計なお世話だ」

「そうでしたか、すいません」


「話が聞こえてしまいました。わたくしに媚薬を頂けないでしょうか」

「ようがす」


 レクティが媚薬を買う。

 何に使うかは聞かない事にしておこう。

 まさか俺には使わないよね。

 心配になってきた。


 マイラには聞こえてないみたいで安心した。

 マイラまで買うなんて言い出したら、強く止めないと。

 現実逃避しよう。

 エアホッケーゲームの続きを作ろう。

 ええと当たり判定と表示だな。

 まずは当たり判定。


extren int wall_judge(PUCK *puck1);

extren void mallet_judge(MALLET *mallet_x,PUCK *puck1,int input_key);

void hit_box_judge(int *score_player1,int *score_player2,MALLET *mallet1,MALLET *mallet2,PUCK *puck1)

{

 int i;

 i=wall_judge(puck1); /*壁とパックの当たり判定*/

 if(i==1){ /*プレイヤー1側のゴールに入る*/

  *score_player2=*score_player2+1; /*プレイヤー2得点ゲット*/

  game_init(mallet1,mallet2,puck1); /*ゲームで使う変数の初期化*/

 }

 if(i==2){ /*プレイヤー2側のゴールに入る*/

  *score_player1=*score_player1+1; /*プレイヤー1得点ゲット*/

  game_init(mallet1,mallet2,puck1); /*ゲームで使う変数の初期化*/

 }


 mallet_judge(mallet1,puck1,input_player1()); /*プレイヤー1のマレットとパックの当たり判定*/

 mallet_judge(mallet2,puck1,input_player2()); /*プレイヤー2のマレットとパックの当たり判定*/

}


 壁の当たり判定の中身は簡単に作れる。

 今は止めておこう。

 問題はマレットとパックの当たり判定だ。

 こっちは難物だ。

 後回しにしよう。

 表示だな。


extren void magic_move_hg(MAGIC *mp,double x,double y);

void game_display(int *score_player1,int *score_player2,MALLET *mallet1,MALLET *mallet2,PUCK *puck1)

{

 printf("%d:%d",*score_player1,*score_player2); /*スコア表示*/

 magic_move_hg(mallet1->mp,mallet1->x,mallet1->y); /*プレイヤー1のマレットの表示*/

 magic_move_hg(mallet2->mp,mallet2->x,mallet2->y); /*プレイヤー2のマレットの表示*/

 magic_move_hg(puck1->mp,puck1->x,puck1->y); /*パックの表示*/

}


 表示は簡単だ。

 こんな物だろう。

 みんなの買い物が終わったみたいだ。

 和気あいあいと一緒に寮に帰った。

 俺の部屋は貴族用だから、使用人の部屋が沢山ある。

 6人は大丈夫だ。

 そんなには増えないよね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る