無限ループのはじまり
嫌な予感は的中した。
これ、どう躱してもあの手この手で話摩り替えてやるしかなくなるのでは。
『キミがこれを読んでいるということは、私は殺されたということだ。
……ミステリーによく見る文章だとキミは笑っているだろう。
だが、残念ながら冗談ではないのだよ。
私は疑う仕事だが、疑ってはいけなかった。
私には彼女の真に求める事柄に辿り着けなかった。
直にキミの元にも彼女が現れるだろう。
先にはっきり言おう。
彼女の頼みを引き受けてはならない。
関わらなければ巻き込まれることもないからだ。
私は刑事だから引き受けざる得なかった。
キミは選べる職業だ。
頭で理解なんてしてみろ、ぶっ壊れるぞ。
常識なんて蚊帳の外なのだから。
……警告はしたからな。
キミのパートナー失格のロバートより』
ロバートの手紙はこう書かれていた。
長くもないから丸暗記した。
頭に入れておけば見れなくともいつでも思い出せる。
……時すでに遅し。
引き受けるまで引き下がらないだろう。
疑うな、考えるな、常識なんてないとは突飛もない。
関わることを想定しながら肝心なことが書かれていない。
ロバートはコレを捜査したはずだ。
だが、あしらわれて紹介されたこちらに来たと告げている。
ロバートは最近何の事件を扱った───?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます