「ゴミ」によせて
ここでの「ゴミ」は、紙くずとか生ごみではありません。人間の感情です。
イライラしている人に偶然遭遇してしまった。そんなときって、なんだか疲れますよね。
こっちまでイライラするわって思うんだけど、イライラしたら無駄な体力を使っちゃうなあってときどき考えます。
そんなとき、たまたま目にしたSNSの書き込みにこんな言葉があったんです。
「あなたがイライラしている人の代わりにゴミを捨ててやったんだと思ったらどうかな?」
すてきな発想!って一瞬で思いましたね。そうか、ゴミ捨てね。
そこら中にまき散らされたイライラという感情を拾ってそっと捨ててやったんだ。確かにこんなふうに考えれば少しは「しょうがないか」って気分になれますよね。
本当は不本意なんですが、ゴミをそのまんまにしておくわけにはいかないしね。
最後にはゴミを拾ったことで周囲が笑顔になったと書いています。
ちょっぴりその光景を想像してみましょう。これはあなたも無意識にしていることかもしれません。
家族でも友達でも同僚でもいいんですが、その人の愚痴をずっと聞いてやったよって経験ありませんか。お母さんの愚痴をずっと聞いてやったらあるときお姉ちゃんから「聞いてやったんだって?ありがとね」なんて感謝されたら……。
友人のストレス解消に付き合ってやったことを別の友人が知って、あるときそっと「昨日は大変だったね」なんて言ってくれたら……。ちょっぴり心がほぐれますよね。
私もこういうことがけっこうあって、誰かに感情をぶつけられても、その後のアフターフォローですうっと楽になれることがあるんです。
ゴミ拾いもそんな感じなのかなあなんて思いながら、あのときはつらかったけど行動は間違ってなかったんだろうなって思えるんです。
だからといって率先してゴミ拾いをしたいとは思いません。でも、大切な人が傷つくなら私が拾ってしまおうって気持ちがちょっとでも持てたら、きっと人として成長できるんじゃないかな。
そんなふうにも思います。
感情のゴミも、紙くずやら空き缶、生ごみも。ちゃあんと場所を守って捨てましょうね。
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