第二十五恋 ???
いつの頃からか、誰かに想われているように感じた。気配は男だがそれ以外のことは青龍の一族である俺でも分からない。直接的な事柄は無く、ただひたすら感情だけを感じる。普通の人間ならば得体が知れず気持ち悪いと思うだろう。まぁ俺もいくらか解離している部分はあるが、人並みの感覚は持っていると自負しているので、最初はこの事に警戒していた。が、何故か悪い気はしなかった。
やがて、そいつは一体どんな奴なのかと興味が湧いた。俗に言う「絆された」と言うやつかもしれないが、健気に想いを寄せる者を邪険にするほど俺も冷たくはない。瑞獣の血族だからといってそういったことを疎かにしてはいけないと戒めがあるのが大前提だとしても、やはり俺の個人的なものが大きい。気がつけば、例え極悪人だとしても構わないとそのくらいには気に入っていた。
いつの日か相まみえることが出来るだろうか。いや、会ってみせよう。この青龍に不可能はない。
「精々待っていろ。俺の愛し子よ」
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