第54話 魔槍の実力
「カレンも仲間になった事だし帰ろうか?」
「ご主人様、それならこの先20階でボスを倒した方が良いわ。その先から転移魔法陣で戻れるから」
「よし、じゃあそうしようか。カレン、次のフロアのモンスターはわかるか?」
「ランダムで出てくるけど、どれもワタシの敵じゃ無いわ」
「じゃあ見せてもらおうか。カレンの実力を」
「オッケー! 任せて」
20階に上がった。ここが塔の天辺なのか?
屋上みたいに空が見える。
待ち構えていたのは「キマイラ」だった。
顔が三つ、獅子と鷲と狼だ。身体は象、尻尾は蛇、翼まで有る。
「ワタシの相手にちょうどいいわ!」
「ギャオォーーーーーーン!!!!」
カレンが突っ込む! キマイラは身構えるがカレンのスピードについていけないようだ。
「スパイラルクラッシュ!!」
鋭い突きに捻りを加えて怯んだところに大振りの横薙ぎ。キマイラの鷲の首をぶった斬った。
「ギィエエェェーーーーーー!!!!」
鷲の首を斬られたキマイラが辺り構わず暴れ出す。無差別に火球を吐き出した。
こっちにも飛んできた。ルーが前に出て火球を吸収する。
「ふむ、あまり良い魔力ではありませんな‥‥‥」
「おい、カレン! さっさと倒しちまいな! それとも手伝おうか!?」
マリがけしかける。
「必要ないわ! これでトドメよ。『無双十字連撃』!!!!」
右手で横薙ぎ、左手で振り下ろし、切り上げを繰り返す。最初の二撃で勝敗は決していた。
繰り返し放った結果、キマイラは細切れになりキラキラして消滅していった。大きめの魔石がドロップされる。
「手際が悪くて手こずりました。申し訳ありません」
戻ってきたカレンが跪いて謝罪する。
「我もじゃが、お主も随分と力が落ちておるのう」
「全盛期には程遠いな。アタイもだけどさ」
シルヴィアは固まっていた。
「やっぱり私じゃ‥‥‥」
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