第7話 イーリエさんの訓練

「よし、とりあえず訓練所周り十周な」

「え? いきなり?」


「あ? なんか文句あんのか?」

「いえ、何も‥‥‥」


「よし、俺は優しいから十五周にしてやろう」

「‥‥‥(増えた‥‥‥)」


「早く行け」

「「「はいっ!!」」」


ーーーーーーーーーーーー


「ゼハー、ゼハー‥‥‥あと‥‥‥二周‥‥‥」

「アウルム! ゆっくりでもいいから最後までやれ!」

「う‥‥‥す」


「スズ、走り終わったからといって急に止まるな。歩いてろ。ディーン、汗がすごいから水分を必ず摂れ!」

「「はい!」」


 しんどい‥‥‥けどいろいろと的確だと思う。



「よーし、終わったか。お前らそれぞれスキルは?」

「はぁはぁ‥‥‥ストレージです‥‥‥」

「剣王です」「癒しの手です」


「‥‥‥わかった。ディーン、お前は素振りだ。良いというまで振ってろ。スズとアウルムはとりあえず体力をつけるために‥‥‥ダッシュか?」

「「ええっ!?」」


「ん? なんか言ったか?」

「いえ‥‥‥走ります‥‥‥」


「んー、わかってきたじゃないか!」

「はい(どうせ増やされるだけだろうからな)」


 十分間の休憩をくれた。が‥‥‥


「あのポールまでダッシュな。十本連続で手抜いて走ったらリセットな」

「「‥‥‥」」


「返事は?」

「「はい!」」


 「このホイッスルの音が鳴ったら一人ずつスタートだ」


 ピーッ!! ダダダダッ!!

 ピーッ!! ダダダダッ!!


 ピーッ!! ダダダダッ!!

 ピーッ!! ダダダダッ!!


‥‥‥‥‥‥‥‥‥


「あれ? 何本走ったっけ?」

「あと四本です!」


「そうだっけ? でもさっき抜いて走ってたからリセットな」

「「‥‥‥」」


ピーッ!! ダダダダッ!!


ピーッ!! ダダダダッ!!


ーーーーーーーーーーーー


「はい、お疲れ。今日は終わりだな」


 ようやく終わった‥‥‥

「はぁはぁ、あり‥‥‥ごさ‥‥‥た」


「これくらいでへばってたら冒険者なんか続けていけないぞ。あ、お前ら夜は時間あるか?」

「‥‥‥はい、ありますけど」


「メシ行くぞ」

「「「‥‥‥はい」」」

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