第2話
5月ともなれば学校にも慣れ気の緩みが出る季節だ。俺の他にも同じ方向に走る制服を見つけて少し安堵する。
俺の家から学校までは歩くと20分ほど。走れば朝のホームルームに間に合うだろう。
「はっ・・・はっ・・・はっ・・・はぁ」
息が切れた頃走っていた足を緩め歩いて行く。
もうこの距離なら遅刻はしないで済む。
学校が見えてきたと同時に女生徒が声を掛けてきた。
「
「
「はいはい」
なんとか間に合い朝のホームルームを息を整えながら受ける。特に連絡事項は無かったので出欠確認だけだった。ホームルームが終わると10分程時間が出来て、隣の席の悪友が声を掛けてきた。
「よう、
「たまたま時間が被ったんだよ。
「ふっ、それは秘密だ」
こいつは出欠確認に間に合っていただろうか?
何気ない学校生活。授業があって、友人がいて、学校が終わればバイトをする。
刺激がない、とも言えるかもしれないが、平穏無事な日常は何にも替えがたいと、俺は思う。
なんでもない生活。これがいつまでも続けばいいのに。
次の日、とんでもない刺激が俺を、学校を襲うことになる。
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