第15話 空のグラデーション

細い細い月が

明け方の空に浮かんでいる


まだ少し濃さを残す青と

月の白

そして、

やがて姿を現すはずの太陽のほのかなオレンジ


美しいグラデーションに息をのむ


遠い地のあの人も

この空を見て

『美しい』と思えればいいのに


月も星も、太陽も

ただ、在るだけで凛としている


きっと地上の愚かさを

怒りも嗤いもせずに

静かに見下ろしている






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