私が私を大切にするために

きょうる

私が私を抱きしめてあげる

とてつもなく悲しい夜がまた来てしまった。

訳もわからず涙が流れる、そんな夜が。


インターネットで、「死にたい時に見る映画」なんて検索して、涙を流したくなる日がある。


普段は明るいフリ、強いフリ、平気なフリ。

そうやって強い自分の鎧を着て日々を送っている。

だけど時々、人に合わせることも、数字を競うことも、責任を感じで自分を責め続けることも、どうして私だけこんな目に...と心を痛める日がある。

それなのに、何故か外に出た私は笑っていて、愛する人の前ですら素直に泣くことができずにいる。


大丈夫、大丈夫。

いつかこの痛みも過ぎ去るから。

そう自分に言い聞かせながら、体を丸めてただ、涙を流す。

大丈夫、大丈夫。

怖くないよ。

何も怖くない。

大丈夫。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る