第372話 カレーは国民食になっていた

 どうも『カレー』は日本の国民食になっていたらしい。

 桜雪、外食でカレーはチョイスしない。

 カレーうどん、そばも食べない。

 ヌードルは食う。


 カレーが嫌いなわけじゃない、むしろ好きだと思うのだが、こだわりはない。

 レトルトで充分に美味いから外で食べようと思わないだけ。


 そんな日本のカレーは外国人に人気なのだそうだ。

 で…外食チェーンでは『カツ丼』に『カレー』をかけて提供するのだ。

「うん…カツカレー?」


 桜雪、考えたのである。

 丼ぶり飯にカツを乗せるから『カツ』+『丼』=『カツ丼』

 同じ理屈でカレーにカツを乗せるから『カツカレー』である。


 提供されていたメニューの『カツカレー丼』

 カツカレーに卵とじのカツが乗っているではないか‼

『卵とじカツカレー』ではないのか?

 カツ丼にカレーをかけたら『カツカレー丼』でもいい。

 この際『卵』の存在は語るまい。

『カツ丼』にも種類があり地方によって形状が異なるから。


 なんだろう…この違和感…。

『卵とじカツカレー』と『カツカレー丼』…一番の違和感はカレー皿に乗って出てくるのに『丼』って?

 色々引っかかる‼

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