第330話 おまえは外科だろ
現在、皮膚科に通っている。
待合室で待っていると、ヨボヨボの爺さんがボロボロの爺さんに付き添われて入ってきた。
「おいおい…」
顔面、絶賛流血中でタオルで抑えているのだが…
「オマエは皮膚科じゃねぇだろ…外科に行け」
双方、歯もロクにないような浮浪者のような風貌。
受付もドン引きの仕上がり具合。
「保険証ありません」
無いの意味が気になるー‼
今待ってません? そもそも取得してません?
45分ほど治療に要していたわけだが…。
「オマエ達…保健証が無い場合の治療費は、いくらになると思っているんだい?」
他人事ながら気になってしまった。
ちなみに僕の診察費は350円でした。
「先生、もう来なくていいですか?」
「それを決めるのは私です」
「……もう来たくないんですけど」
「傷口が綺麗にくっ付きませんよから…もう何回か経過観察させてください」
「先生、僕、言ったじゃないですか?ケロイドになってもいいと文句言わないからスパッと切ってチャッと縫えって」
「そういう考え方だから医者に来ることになるんですよ」
「……」
来週も行くことになったのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます