第24話 何を止めなければならないのか

 戦車を止めるために立ちふさがる人がいる。

 戦争反対のデモを止める警官がいる。

 他国の進軍を止めるために兵士がいる。

 核を止めるために核がいる。


 戦争を止めるために何を止めればいいのだろう?

 経済制裁?

 武器の供給?

 資源の提供?


 まず子供の涙を止めてやればいい…。


 この戦争で真っ先に死んだのはウクライナの国民だ。

 国のトップが起こした戦争で、なぜ子供が犠牲になったのだろう?

 支援も制裁も必要なんだと思う。

 だけど…

 戦争を止めるには戦争しかないのだろうか?

 戦争という現実を突き付けられて、それを受け止めるために涙する人々を見れば、ミサイルなんて撃てないはずだ。


 自分の手が汚れない人殺しから、人は何も学べない。

 国のために死なないで欲しい。

 誰かのために死なないで欲しい。


 その行為は誰かの涙に変わってしまうから。

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