第十一闇 頭痛

あの日だ……あの日から私の頭痛人生が始まったのだッ!






























ちょうど今ぐらいの季節だった。その日は寒さでアスファルトが軽く凍っていたのだ。自転車での仕事からの帰り道……



ズルッッッ!!




「ふぎゃっ!」




自転車が薄い氷でスリップ。持ち前の反射神経とバランス感覚で転びはしなかったものの、右の肩から首にかけて今まで感じた事のない痛みが走り抜けた。


「こ、これはヤヴァイやぁつだ……」


その通り。ヤヴァイやつだった。


帰宅してあまりの痛みに横になると意志とは関係なく首、肩が引き攣り、それと同時に痛みが不定期に襲ってきた。


完全に治るのに一週間はかかったと思う。でも、その後気づけば私の首の上の後頭部付近にはゴリゴリの凝りができてしまっていたのだ。


そいつが年に二、三回……とてつもない頭痛を引き起こす。大抵、私が仕事を休むのはそのせい。


普段の軽い頭痛なら頭痛薬で治るのにその凝り経由の頭痛には全く歯が立たない。唯一、そいつに太刀打ち出来るのはボルタレンの座薬だけなのだッ!


くそっ!あの日あの時あの場所で滑らなければッ!私の人生にこんな頭痛はなかったはずなのにッ!


魔界では部下のヘマで頭を抱える事はあったが……頭痛とはこうまで全てのやる気を失わせる恐ろしい存在だとは知らなかった。



元・魔界の女帝の設定いつまで続けんだよっ?もうお前飽きてんだろ!?

(芸人・小峠英二)


なっ!?なんでちんこが喋ってんのっ!?


ちんこじゃねーよ!


設定とかじゃないからっ!勘違いしないでちょうだいッ!

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