第34話 ご褒美?のプールデート!④

 足がガクガクと震え、そして、お股からは滑り気のあるお汁が垂れてきていた。

 シャワールームで心地よいお湯を頭からかかりながら、へ意識が飛んでしまわないように何とか踏ん張る。

 いや、普通に性欲が溢れてきていて、もうどうしようもないくらい気持ちが高ぶっている。

 この状況を誰かに見られたら本当にヤバイ……。

 それこそ、一気にへ流されてしまいかねない。

 あたしは何とか踏ん張るしかないこの状況をいまさらながら悔やむ。

 お胸の先も敏感になっていて、水着の裏布が擦れるだけで、体が小さく痙攣してしまう。


「うぅ……祐二く~ん………」


 あたしは甘えるようにお尻を突き出して、敏感なところを指でなぞる。

 ビクビクビクンッ!!!


「んひぃ!?」


 もう、本気でダメかもしれない。

 てか、あいつら、なんて媚薬を盛りやがったんだ……。こんなにもあたしの体が崩れ落ちちゃうなんて……。

 意識も朦朧としているとき、シャワールームのドアが開く。虚ろな瞳でそちらを見てみると、だれか人が立っている。


「……お願いぃ~♡」

「お、おい! ちょっと待てって!」

「あ、しょの声は、祐二くんだぁ~」


 あたしの脳内ではもう、欲望の塊と化していて、逆らうことができない。

 あたしはシャワールームのドアを閉めて、内側のロックをかける。

 そして、そのまま祐二くんを抱きしめる。


「あっ♡ 乳首が擦れて気持ちいいよぉ~♡」

「もしかして、媚薬か!?」

「えへへ~、きっとイけば治るからぁ……♡」


 そういって、あたしの手は祐二くんの手を、指を、濡れた場所へといざなう。

 祐二くんの指が触れた瞬間に、温もりと自分のそれとは異なる感触に立っていられなくなり、そのまま祐二くんにもたれかかる。

 そして、あたしは大胆にもそのまま頬にキスをして、彼の唇を奪った………。

 ……………………………。

 そこであたしの記憶がプツリと途絶えた。


 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 あたしと祐二くんは今、プールサイドの日傘付きのテーブルで向かい合って座りながら、スムージーを飲んでいる。

 ああ、美味しい……、のかな? 味が全然頭に入ってこないんだけど………。

 て、あたしはなんてことをしたんだぁ―――――――っ!?!?!?

 途中までは記憶がある。いや、むしろなかった方が幸せだったかもしれない。

 あたしは、ナンパ野郎から貞操を守ってくれた後、様子を見に来てくれた祐二くんをシャワールームに連れ込んで、事を致したらしい……。

 あ、でも、しっかりと確認したところ、本番までは至っていないことは確認済みだ。

 て、そんなことはどうでもよくないけど、どうでもいい。(ややこしいな!)

 あたしはそれよりも、自分が祐二くんに何てことをさせてしまったのだということに、気持ち的に落ち込んでいた。

 ああ、何だか、祐二くんとの距離を感じるんだけど、気の所為かな……?


「無事でよかったよ」


 爽やかに祐二くんはあたしに話しかけてきてくれる。

 あうぅ。あたしはいったい何て返答することが正解なのかしら……。


「うん。本当にびっくりしちゃった……。ああいう積極的すぎるナンパ野郎って本当に存在するんだね……」

「本当だよな……。俺もフィクションの世界だと思っていたんだけど、正直驚いたよ。とにかく、江奈が無事でよかった。何かあったら、みんなからって怒られちゃうよ」

「……勇者……」


 そうだよね。祐二くんは前世はあたしと一緒に魔王を倒した勇者だったんだよね。

 最後は相打ちで、誰も生き残ることはできなかったけど……。

 そのまま今の世界に転生することになったわけで……。

 あたしは賢者という身で、欲を抑えて生活してきていた。だから、端々でカグラのことが好きになってしまっていても、声すらかけずにいた。

 そして、そのまま未練を持ったまま死んでしまった。


「祐二くんはいつでも、あたしたちの勇者なんだよね」

「え!? どういうことだ?」

「んふふ! 前世の記憶はどこまで戻ってきてるの?」

「いや、普通に俺たちの関係とか……かな」

「そうなんだ。でも、祐二くんは知らないでしょうね」

「ん? 何がだ?」

「祐二くんは前世でも現世でもハーレムだというのにね!」

「ええっ!? そうなのか?」

「あー、やっぱりそんな感覚になってるんだよねぇ……。エッチなことは思い出せてるのにね」

「そ、それを言うな……」

「でもね、あたしたちも一緒だよ。藍那先輩だけじゃない。友理奈ちゃんだけじゃない。あたしや優紀ちゃんも同じように、前世ではカグラのことが好きだったんだよ」

「———————。」

「何で? って表情してるね。そんなの決まってるじゃない。カッコいいあたしたちの勇者様なんだから! ま、あたしや優紀ちゃんは賢者と僧侶だから、祐二君とそういう関係にはなれなかったんだけどね……。ま、それのギャップってやつかな?」


 あたしはそういって、腕でムギュッとお胸を寄せる。

 祐二君は焦って視線を逸らすが、十分あたしが気づけるレベル。


「今日は友理奈ちゃんが血を流して悔しがるほど、イチャイチャしてもらうからね! あたしの勇者様!」

「お、おぅ……」


 そう。祐二君はあたしにとっての勇者様だ。

 誰が何と言おうと―――――。

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