第11話 ワタシ ノ キモチ。アナタ ノ キモチ。③

     4


 俺の頬に柔らかな感触が伝わる。

 目を覚ますと、そこには誰かが俺に覆いかぶさるようにしていた。

 そして、目の前には柔らかな感触が伝わる。

 誰か分からないけれど、これは間違いなくおっぱいだよな……。

 制服姿とはいえ、そこにおっぱいがあることはその感触から分かる。


 ―――とても温かい。そして、控えめなサイズだが、何よりもこの心地よさがたまらない。


 俺の目の前におっぱいがある、ということは、すなわち青年男子であるならば、これは感触を味わっておきたいのもさがである。

 俺は目の前の程よい可愛いサイズの胸を両手で鷲摑みする。


「ひあぁんっ♡」


 突如、揉まれたせいか、そのおっぱいの持ち主は卑猥な声を上げてしまう。

 そして、何度かその膨らみを感じた後、俺は気づく。


 ―――あれ? 何で、コイツはブラジャーを付けていないのだ? と。

 ―――ということは、この辺が…………。


 俺は柔らかさの先にある突起物を人差し指で、きゅっと押し込む。

 声にならない悲鳴を上げて、身体をビクンビクンッと痙攣させる。

 身体は正直だ、という明らかに悪役っぽい人間が言いそうな言葉を思い出してしまう。


「……ちょ、ちょっと……神楽ぁ……」


 て、この声は摩耶!?

 摩耶は俺の顔を切なそうに俺の顔を見てくる。

 そして、頬を赤らめつつ、苦しそうな表情をして俺に何かを訴えようとしてくる。

 そのまま俺の方に覆うようにして、唇を重ねてくる。

 ちゅぱ……くちゅくちゅ……ちゅる……

 舌を絡めたエロいキスをしてくる。

 別に俺は死の宣刻になっているわけではないのに……。

 唇を離すと、彼女は瞳に涙を浮かべながら…………、


「……助けて……神楽……」


 と、囁くような声が俺の耳に飛び込んできた。


 ―――え。どういうことだ……?


 俺がそう思った瞬間、摩耶は目を閉じて、俺に寄りかかるように倒れ込む。

 俺は摩耶を起こすと、藍那先輩と目が合う。


「先輩、これは?」

「おおっ!? 目が覚めたんか!?」

「ええ。て、何なんですか、これ!?」

「全部、摩耶がやったんや」

「摩耶が!?」

「何か、アイツ、操られとったんちゃうかな……」

「ええ……。そうだと思います」


 俺はそっと抱き起した摩耶の顔を見つめる。

 目を閉じて眠っているが、頬を赤らめて時折苦しそうな表情をする。

 彼女の体の中で何かが起こっているような気がする。


「……摩耶の身体で何かが起こってる……」

「そうや。摩耶の身体の中に魔精媚薬アフローディージーアックが駆け巡ってるんや。このままいったら、摩耶の身体は蝕まれた最悪は死を迎えてまうやろうな……」

「そんな……」

「でも、これをどうにかするのは……」

「方法がないわけではないですよ……。体内に流れているのであれば、吸い出せばいいじゃないですか……」

「吸い出すって簡単に言うけどなぁ……」

「大丈夫です。コイツは俺の約束の女の子なんだから……」

「アンタ、気づいてたんか?」

「まあ、どこから、という自覚はないですけれど、気づいてはいました。それに俺ら二人だけ、周りのみんなよりも呪いの掛かり方がおかしすぎませんか?」

「まあ、確かにアンタらに集中してたなぁ……」

「ですよね? それもあって、きづけてはいたんですよ。とはいえ、この状況を救うのは、俺しかできないんじゃないかと」

「いや、そんな自信はどこからやってくるんや……?」


 藍那先輩は訝しげにこちらを見てくる。

 いや、だって……自信というよりも……。


「だって、体内に流れ込んでる媚薬を吸い出すんですよね? この様子から見ても、体内全体というよりは性感帯に直接的に媚薬が絡んでいるように思うんですよ。そうなれば、やっぱ、男である俺が……その吸い出すほうがいいのではないか……と」


 少し恥ずかしくなってしまい、俺は藍那先輩から少し視線を逸らす。

 藍那先輩も俺がやろうとしていることに気づいたのか、ボッと顔を赤くしてしまう。


「あ、アンタ……性感帯って、まさか摩耶の身体にえ、エッチなことするんとちゃうやろな!?」

「え? それしか考えてませんよ」

「いや、物凄く潔いけど、言ってること、ただの変態だからね」

「でも、それしか今のところ方法はないですよね?」


 俺が問うと、藍那先輩はこちらを見ながら、うーんと悩む。

 いや、答えは知れているし、それに時間も限られている。

 抱きかかえている摩耶の表情は先程より少し険しくなっているようにも見える。

 それだけでなく、顔がピンク色に染まって来ていて、額には汗が滲み出ている。

 甘い吐息が口から洩れている。

 全身が少しずつ媚薬で汚染されてきているのは、誰の目にも明らかだ。


「先輩! ここは俺が何とかすると言っているんです! だから、先輩は黒崎先生を起こして、江奈と久遠寺さんの治療をお願いします! これは俺にしかできないんですから!」


 俺がしびれを切らして、キツメに宣言すると、藍那先輩はこれまで見せたことのない俺の姿に驚く。

 そして、ため息をついて、


「ようやく、カグラらしくなったやない。前世のあの頃みたいなカッコええカグラにな……」

「いや、今の俺って……」

「そんなこと、どうでもええやん。カグラの指示に従うわ。友理奈を助けたってや」


 俺はコクリと頷くと、摩耶の顔を見つめる。

 ふっくらとピンク色をした唇が湿っていて妖艶に見える。

 藍那先輩に起こされた黒崎先生は状況把握が追い付いていない表情をしている。

 どうやら、白之魔女リジェに乗っ取られていたのは本当のようだ。


「黒崎先生。江奈と久遠寺さんを絶対に回復させてください。それと、人避けをお願いします」

「ええ。いいわよ。でも、もうここまで来たら人避けなんて意味ないわよ?」

「いいんです。好きな女の子の昂ぶっている声なんか他の連中に聞かせたくないですよ」

「ねえ、ウチらはええのぉ?」


 藍那先輩が突っ込んでくるがここは敢えて無視。

 そんなことは重要ではない。


「ん~。まあ、そういうことなら分かったわ。でも、時間稼ぎくらいにしかならないと思うから、頑張ってね!」


 そういうと、黒崎先生は呪詛の詠唱を始める。

 こうやって見ると、本当に魔法使いっているんだな……と感じさせられてしまう。

 あっという間に言葉を紡ぎ出し、周囲の空間が覆われる。

 それが終わると、江奈の方に向かってくれる。

 味方でいてくれるとやはり助かる……。まあ、呪いをかけた本人でもあるけど……。


「じゃあ、始めるか」


 俺は部室から出て、近くにある他の同好会が使っていた部室のドアを開ける。

 使われている部屋以外は物置きと化している。ちょうど、ていのいいソファを見つけ、そこに彼女を寝かせる。

 ボクはそっと摩耶の髪の毛を掻き分けると、そのままそっと唇を重ねた。

 下着を脱がせると綺麗な白い肌が露呈する。

 そのままキスをしていた俺の口はツーッと下に向かい、彼女の性感帯の一つである胸に絡ませる。


「んんはぁっ!!!」


 彼女は溜まっていたように声をだす。

 叫ばれたりすると、人避けが無駄になってしまうので、彼女の下着を丸めて口に咥えさせる。

 これで舌をかみ切る心配もない。

 俺の指は彼女の蜜が溢れて敏感になっているところを中心に攻め立てる。

 俺は彼女の気持ち良さを引き出し、そのまま蜜とともに流れ出る媚薬を吸い出すことにした。

 何度も何度も、彼女は大きな声を出したり、身体を仰け反らせてイった。

 そのたびに、俺は溢れ出す「魔精媚薬」を吸い出してやった。

 何度も何度も何度も…………。

 摩耶の記憶が飛ぶほどに――――――――。





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