きみがもし年上だったなら

十洲海良

1

「卒業」の二文字かかげて仄暗く笑い合ってた六月の夜


私たち出会う筈などなかったの間違いだらけの六月の夜


好きになる筈じゃなかった軽薄な笑いだけで充分だった


何回も見てるはずのメニューさえ決められなくてコメダ珈琲


許される間柄ではなかったと初めて会った夜に知ってた


十八の年齢差さえ乗り越えて「抱かせてくれ」と生真面目な君

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