第60話 ベルン王国との戦争 4
バレンホイム子爵が放った
件のテイマーは、魔法で大きな輝かんばかりの鏡を造り出し反射してみせた。
この魔法は?何だ?
一般にあるモノではない…。
「くっ、魔女のオリジナルか…。何でそんなモン知ってる?どうやってオリジナル魔法を聞き出した!」
バレンホイム子爵か怒鳴る。
全くだ。普通、魔女固有の魔法は彼女達の特徴、個性として語られるモノだ。他の者が使える筈が…。
「逆に聞くよ。何故、1人息子に秘匿するって思う訳?」
!
そういう事か‼︎
考えてみれば、私も持てる戦技は全て息子に叩き込んだ。
「『私の子なら出来るわ』それがどんだけ無茶振りなのか!魔法に関しては
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オレには、
でもトラウマレベルで実体験として刷り込まれているんだ。あのお節介女神、余計なサービスし過ぎなんだよ。
「だから言っとく。今此処にいるのは『滅びの魔女』と呼ばれた魔法使いと同等の力を持ってる。ついでに言うと、オレが
どうやら、手脚焦げて地表に落ちて、流石に戦意は無くなったか?あの
コッチの騎団団長の方が、まだ話が通じそうだ。
「記録挑戦、する気ないならとっとと引き返してもらえる?帰るんなら、コッチも何もしない」
「な、本当に我等を見逃すと言うのか?」
「オレ、弱い者イジメ大嫌いなんだよ」
戦争なんだから、ここで見逃すのは本来ならば悪手。相手戦力は削るに限る。
「やり方は任せます」
なら、オレが思いのままにやっても殿下は責任とってくれるよね。
どうやら帰る気だ。
多少、ホッとした。
現代日本人、戦争への嫌悪感は教育の賜物。
この
「世界を変えよ」
あの理不尽男神は言ったよな。
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「やっと見つけたわ。随分好き勝手にやってくれたわね、セラ=マドウ。いや、セラ=ルナ!」
「ビーナス?何故貴女が此処に?」
あの
「まぁ、探すのに多少苦労はしたけどね。俺に探し出せないヤツなんて居ねえよ」
義賊マーキュリー?
くっ?な?
「ホッホッホ。お前さんの魔法はブロックさせてもろうとるぞぃ」
大賢者サターン?
「ここは通さない」
盾重戦士プルート?
「
勇者マーズ?
「『地上の星』がどうして?」
「まぁ、
「パーティクラッシャーの異名を持つ貴女の事を思い出すのに、それ程苦労はなかったわ。まさか、アイテムを使って召喚時代を変えていたなんて思いも寄らなかったけど、名もやり方も同じじゃあねぇ。私達を甘く見ないで」
囲まれて?ま、まさか?
冒険者同士の戦いって…、確かに戦争プレイもあったから出来ない事もないけど…。
「この
な、ぐはっ、つ…。
刺された?後ろから?
は?胸から突き出してるのは剣先?
そんな…。
「世界を変える。悪手過ぎたんだ。方法も思考も…。その存在も」
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「満足ですか?」
「そうだな。全くあの世界の人間は面白い」
「彼等は駒ではないのですよ」
「フン、お前のやってる事も、ワシとそう変わらんと思うがな、***」
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『ご苦労様、ロディ』
任務完了。
そう水晶球で伝えたオレに
結局、あの
ポーションぶっ掛けて多少の回復はなったものの、黒焦げになった腕の再生は不可能となり、脚も完治には程遠いモノとなった。引き摺るとかかなり歩く事が難儀になる筈。
「これで戦争そのものを諦めてくれるといいんですけどね」
『
「不本意な言われ様ですよ」
『ごめんなさい。でも、誰が見ても貴方が手加減している事はわかるじゃない。レベルが違い過ぎるって言っても過言じゃないわ』
「ま、帰ります」
『ね、ロディ。今日は私がチーズケーキつくるから、是非ご賞味あれ』
「楽しみにしてます」
いや、まぁ確かに大好物なんだけどね、チーズケーキ。とうとうリスティア殿下も作る様になっちゃってさ。
…カミーユの機嫌、少しナナメなんだよね。
「カミーユの作ったのが1番美味い」
3回言って、やっと機嫌直してくれたって言うのに。今回殿下の手作り味わったって…言えない。
が、どのみちバレるんなら、やっぱ何かプレゼント贈るしかないよね。
カミーユの欲しがってたのって…。
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