第15話

傷ついたかえるくんの片目は見えなくなってしまいました。


「かえるくん、目が・・・!」


「かえるくん、目が・・・!」


「ふたりとも泣かなくていいんだよ。ふたりが無事でよかったよ」


「だってかえるくんの目が・・・」


泣き続けるふたりにかえるくんが明るく言いました。


「猫のキナコさんみたいでしょ」


そう、あのとき助けてくれた猫のキナコは片目でした。


「うん・・・キナコさんみたいだよ」


「かえるくんもかっこいいよ、、」


鮭くんが泣き笑いで応えてます。


「さあもう少しだよ、行こう!」


かえるくんが元気にこう告げ、鮭くんに跨ります。


「行こう!」

「ええ」


旅は続きます。

涙を払って鮭くんが明るく言いました。


「先を急ごう」


川の上流を目指します。

危険はさらに続きます。

危険はまだまだ続きます。

今度はにんげんの網が行く手を防いでいます。

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