第6話羽弦敗れる

42歳の僕と66歳の母とで、どちらが先に職を見付けるか勝負した。

僕は母をシルバーに連れて行ったり、職安にも誘った。僕の頭の中にA型作業所で働く考えがなかったので、母の方が先に福祉施設の 面接を受けた。

いくら、介護福祉士の免許を持っていようが、66歳だしパソコンは出来ない。

この勝負、もらった!

昨日、面接先から母に電話が来た。

合格だと。

僕は敗れてしまった。だが、僕は来週中には働けるように段取りをしている。

だが、母親は待機期間があり、僕は先に働けるだろうから、痛み分けではなかろうか?

しかし、一発合格とはお見それしました、ご老体。

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