霧の中には

噴水の様な水音で僕は目を覚ました。

辺りは鬱蒼と木々が茂っており、昼間なのに薄暗い。

おまけに白い霧まで出ている。

まるで御伽話の様だ。

霧深い森に住む鬼の話。

色白の肌に、額に生える二本の角。

その目は暗闇の中で黄金色に輝くと言う。

そう、ちょうど霧の向こうに灯る一対の光の様に。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る