畦道

長く真っ直ぐな畦道を、自転車で行く。

友人と何でもない事で笑い合いながら、僕らは時を駆け抜けた。

今、私は畦道に立っている。

皺だらけの手で杖をついて、曲がった腰で必死に立っている。

空は青く、田んぼには若草色の芽が揺れて。

此処は何一つ変わらない。

ただ、私だけが色褪せたのだ。

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