助演女優賞

「ごめん飲み会行く事になった」

ホテルに着いて一時間ほど待ったくらいにきたメッセージ

『その飲み会あの女が来てんだろ…』とか届きもしない文句を言いながら『分かった。』と返す。

都合のいい女を演じる都合のいい女を演じる君の一番になりたい本当の自分は隠して助演は黙って引き下がった。主役はあの子だから

当たり前のように断られた約束は君にとっては、次があるかもしれないけど私には、次があるかどうかも危うい位で、でも君から離れることは、到底できなくてそれでも好きだと思うのは、相当やられてるな…と自嘲しながらホテルを後にした。

昼間そういえばあの女と楽しそうに歩いてた事を思い出す。

あの子は昼間隣を歩けるけど私は夜だけでこんな関係じゃなくて普通にデートをして隣を歩きたいだけなのにこんな関係でしか君と一緒に居られないことが虚しくて泣いた。

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