机上の空論とお笑いくだされ

しかし僕はつくづく思うのです

この机の上が

こここそが

我が王国

我が領土


小学校の時に居たね

机を並べた女の子に意地悪する奴

「こっから入ってくんなよ」

なんて勝手に国境線を引いて

心の中の線は一度引いたら

なかなか消せないのに

気づいた時にはもう消せない

消そうともしなくなる


まあそれは個人の責任だ

それよりも問題は我が机

机の上

いつの間にかじわじわと増えてきた

平積みの物 物 物

こんなに侵略されて

ああでも侵略を許してしまったのは僕か

僕の責任か


こいつらに所有権を主張してもなあ

片付かない

消化できない

物 物 物

ああせっかくの我が領土が

こんなにも狭まって

しかしどこかで見たような


ああそうか気づいたぞ

と言うか認めよう

我が心だ これは

我が心は今こんな状態ということだ


ならばこそ片付けよう

片付けよう もう年末だし

楽だろう 一度引いた線を消すよりも


片付けよう

取り戻そう

失うまいぞ

どんなに小さくても

どんなに笑われても

我が心なのだ


              2020.12.26

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る