【 5つ目の選択 】
5つ目の大きな選択は、少し辛いものでもあった。
私の本心は、その選択をしたくなかったが、そうせざるを得なかった。
その選択とは、『結婚しない』という選択。
女にとってこの選択は、とても厳しい選択でもある。
「結婚したいな……」
私がある日、彼にそう呟く。
すると、彼は「結婚はできない」と言う。
私が一番辛く感じる瞬間だ。
それでも、彼は私の体を求めてくる。
私たちは、毎日のようにお互いを求め合う。
でも、結婚はしない……。
というよりも……、
できないという言い方が正しいのだろう。
今宵も、彼は私に言う。
「美琴、今日も、いいか」と……。
私は、小さく
「いいよ……、パパ……」
こんな生活が、あれから20年以上続いている……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます