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僕は、3回生になり、就活を考えていた。そんな時、光瑠が話があると、連絡してきた。
「私のバイト先のオーナーがね 元「ナカミチ」に勤めていたんだって まだ、入って、数年だったから、よくわからないまま、上の人に連れられて、新しい店に移ったって言っていたわ」
「その人って、「ナカミチ」がつぶれた時も居たのか?」
「ええ 美鈴のお父さんが倒れてから、給料を突然下げられて、それで、料理の2番手の人が新しく出来る店にみんなを引っ張りこんだんだって それから、直ぐに「ナカミチ」がつぶれたって言っていたわ 後悔したらしいけど、やり方もひどかったって言っていたわ 店はそんなに売り上げ悪くなってなかったのに、総務の上野っていう人と奥さんが貯め込んでいたというウワサらしいわ それで、みんなが怒ってしまって」
「そうか そうだったんか いきなり、閉店だもんな」
「でもね、その新しいお店も、最初の話と違って、扱いがひどかったって話よ だから、直ぐに辞めて、京都の店に修行をやり直して、自分のお店を開いたんだって この前、お店の飲み会があって、話してくれたの」
「そうか でも、美鈴の行方は知らないんだろうな」
「うん それはね でも、「ナカミチ」の総料理長 松永さんって人は、最後まで残って、美鈴のお父さんを助けるって言っていたそうよ 大阪の新しいホテルの料理長に雇われたけど、後輩に譲って、2年前ぐらいに自分の店をやっているそうよ」
「その場所とか、店の名前とかわからないのか」
「そこまでは、わからないんだって 不義理してしまったから、連絡は取ってないみたい ただね、松永さんの奥さんが生駒のふもとが実家なんだって 「ナカミチ」がつぶれた後、そっちに越したみたいだって言っていたから、そのお店もそっちのほうじゃぁないかって」
「そうか もしかして、あの弁当屋の・・しずかちゃん 方角的には その人の近くに住んでいるって話は合うかも 無理やり、結び付けすぎかなー」
「あのね それとね 美鈴のお母さん 離婚したあと、上野さんって人と一緒に住んでいたってらしいって言っていたわ 美鈴の妹さん連れて・・ 美鈴のお母さんって若かったからね、あの時、まだ30代だったはずよ でも、ひどい話よね 美鈴が可哀そう」
「それ 本当かよ メチャメチャやんか だから、あの時、美鈴独りでお父さんの面倒みて、学校にも来られなかったんか あいつ 独りで頑張っていたのか―」
「ねぇ 蒼 まだ、美鈴のこと諦めていないんだよね 好き?」
「もちろん あんなに、優しい娘っていないよ お父さんにだってつくしているんだよ 自分を犠牲にして・・ 小学校から見てきているんだ あいつの気持が真っ直ぐで、優しいの」
「そうだね 小学校からかー」
「光瑠 すまんな 迷惑かけて」
「なに言ってんの 私 蒼のこと好きだよ 変な意味じゃぁなくて 蒼と美鈴 うまく、結ばれるといいなって思っている」
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