僕は 彼女の彼氏のはずなんだ
すんのはじめ
第一章
1-1
前書き
僕達4人は、同じ小学校から中学に進んで、仲好しグループだった。そして、地域では有名な進学高校に揃って進もうと約束していた。僕は、
☆ ・・・ ☆ ・・・ ☆ ・・・ ☆ ・・・ ☆
中学三年生の夏休み、図書館に集まって、高校受験の為、勉強していた。僕の隣は、
「ねぇ 来年は、みんなで花火見に行こうね 高校受かって」と、中道が言うと
「そうか 花火 昨日、終わったんだよね 今年でも、良かったんだけどな ふたりの浴衣姿観たかったなぁ」
「でも、さんざん私等のテニスの見てきたじゃぁない」と、吉井が言ってきたけど、確かにふたりはテニス部で、練習とか試合に僕達も応援に行っていた。ふたりとも、脚がスラッとしていて魅力的だった。
「あぁ 応援に行くたんびに、負けていたけどな でも、別の意味では、楽しみだったよ 他の学校の奴もな」と、昇二も言っていた。
「純粋に応援だったんじゃあないの? 他の学校の女の子も目当てだったんだ」
「そんなこと無いよ もちろん、ふたりの応援さ なぁ 蒼」
「そうだよ 頑張れって思ってたもの」と、僕もあわてて答えた。
「別に・・ 弱かったんだもの、仕方ないよ それに、このふたりなら、私はそんな風に見られていても良いよ」と、中道は意味深なことを言っていた。
「そーだよね 仲間だから、まぁ良いっか でも、わたし、高校は文化部にするわ 体育系は素質ないし、しんどいし」
「それがいいかもな 俺も、筋肉隆々の姿見たくないよ 吉井はスラッとしてなきゃ、もったいないよ」
「あのさー それ けなしてんの ほめてんの」
「まぁまぁ ほめてるに決まってんじゃん だけど、ふたりともしっかり食べないと倒れるぞ 体力勝負でもあるからな、受験は」と、僕は、中道に聞かせるように言った。彼女は、普段から、あんまり食べないのを知っていたから。
彼女は、僕の眼をじっと見つめていたが、直ぐに、微笑んだように思えた。だけど、それから、彼女の人生は大きく曲がって行くのだ。
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