第29話 人間ぎらいなんだからしようがない。

自分と違うもの、自分のまわりを否定するということは、

自分もまた認められないことを意味している。


人間嫌いな人に、けして人が寄りつかないように、

どこかに人を愛する心がないと

他人からも自分を受け入れてもらえないのかな?

最近、そう思うようになりました。

人の選り好みは行動範囲をせばめてしまう。


人間関係が窮屈だと思う人は、

今一度、考えたほうがよい。

心にバリケードを張った人達の、なんたる多いことよ。


なにを隠そう。

わたしは人間嫌いだ。


声を大にしては言えないけれど、

人付き合いがあまり得意でない。

心にバリケードをいくつも持っている。


相手が心を開いてくれないと、

こちらからも安心して接することができない。


むかし営業、販売をしていた反動から、

人の裏側を見すぎてきたせいで、

どうも人を斜め45度から観察するクセが身についてしまった。


かねで手のひらを返す大人を

これでもかというほど見てきたのも、

ある意味、人間不信を増長させた。


なのでわたしの価値観、琴線は

周りの人とはどこか違っているらしい。


他人が絶賛する、周りの人がおもしろいと感じる本も、

なぜかわたしの胸には響かない。

残念なことだが心からあまり楽しめたことがない。


でも決めた。

これからは心を閉ざさず開いてゆこうと思う。

まずは人を迎え入れることから始めてゆこうと思う。


明日からでも、今日からでも、1年後からでも。

人が変わるのに何の許可も必要ないし、

誰も止めたりはしない。


少しばかりの勇気と素直さ。

ただそれだけがあればいい。

わたしは今日から変わる。

閉ざされた自分から開いた自分へと。

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