第141話 ヴァンベルグ君主国 人物紹介 能力者

ヴァンベルグ君主国……北東に位置する強国。



 ヴラジミール・クラリゲート……暗黒竜を倒した勇者の一人。暗黒竜ギヴェロンの名を倒した功績として自らの性名とした。

 

 バイロン……ヴラジミール時代のヴァンベルグ一の猛将。


ヴァンベルグの旗幟きし。……血で染めた赤い旗に、黒いヴァンベルグの紋章


 イシドル・ギヴェロン……現在の王。冷酷で権力に執着している。ベガル大平原をおおやけにはなっていないが支配下にしている。時代は遥か昔のヴラジミール王まで遡る。グリドニアを敵視し、イストリア王国も敵視している。二百年前のドークス帝国と刃黒流術衆の争いで刃黒流術衆の強さを知ってから冷酷な方法で兵士を鍛錬させている。鍛錬仲間二十人を部隊として鍛錬させて最終鍛錬では一番仲の良かった仲間を殺して首を切断することで合格とする。二百年前からその訓練方法で北部最強と謳われるハウンド特殊部隊が誕生した。

特殊能力者。能力は現在不明。現在は悪魔の誘惑に負け続けて精神を病んでいるふりをしていたが実際は自ら悪魔と契約を交わした。刃黒流術衆のディリオスの強さには勝てないと判断し密かにハウンド特殊部隊訓練施設に命じて、リュシアンとレオニードを排除するよう命じたがディリオスに勘繰られた時のために二人とも監禁されている。ディリオスの予想通り通常の悪魔とは違い、契約を交わす事により魂を捧げる魔の者たちで世界征服がイシドルの目的であったが、魔の者が殺され、再び魔の者を召喚して契約しようとしている。第七位の戦いでディリオスはドラバルを一刀両断した。そして城の悪魔に襲い掛かって気づいた。イシドル・ギヴェロンは魔族と化していた。既に第五位ではあるが王の位についている。北部制圧まであと一歩の所まで来ている。その悪魔の兵士たちをディリオスによって敗走された。ディリオスの動きを封じる為、捕らえていた第六位の天使長ウルフェルをベガル平原で殺し、第四の勢力をイストリアにぶつけようと算段するが、途中で正気を取り戻し、イシドルによって殺される前に、能力を使ってヴァンベルグの居城を落城させる。イシドルは怒りで我を忘れてウルフェルを殺した。ウルフェルの体から光が天まで伸びて、封印されていた鬼の一族が現れた。イシドルは鬼の一族と戦う事を決意する。

イシドルの能力は、外気のエネルギーを使用する事で、エネルギーが尽きる事は無い。その為、強さが直結して強さになる為、回復力も高く、それらを上回る攻撃を連続して叩き込まないと、敗れる事は無い。密室や建物の中等では、エネルギーが少ない為、外で戦う事が最善である。


 リュシアン・ギヴェロン……ヴァンベルグ王国の長子。誰もが認める極寒の白虎の異名は北部だけでなくベガル平原の部族なら誰もが知っている。特殊能力者だけを集めた最強のハウンド部隊の隊長でもある。彼の能力は右手で生命精神エネルギーを吸収する能力者で自分の限界点以上は吸収は出来ないが、左手で生命精神エネルギーを物質や人に与える事ができる吸収系譲与型能力者である。父王に不信感は抱いているが何をされるかわからないので、おとなしく言われるまま命令を聞いている。ディリオスのおかげで父王に取り入っていた悪魔を倒し、現在はヴァンベルグ君主国の国王としてヴァンベルグの国を良くしたいと思っている。手始めにハウンド部隊訓練施設の視察に向かったが、父王の罠にハマってレオニードたち四人と監禁状態にある。ここから彼の最後の不幸な人生が始まることになる。


 レオニード・ラヴロー……男。リュシアンの生誕の頃からずっと訓練や王家としての行いなどを教えてきた最も信頼している部下。

能力者。解呪系相殺型能力者。人や物に賭けられている強制や暗示を解呪出来る能力ではあるが、己の生命精神エネルギー両方が呪いをかけた相手より上回っていなければ効果はない上、自らの生命精神エネルギーの両方をその呪いの強さのエネルギー分だけ相殺に使う能力者。アリヴィアンとヴァジムに懸けられた暗示を解きたいが多用できる能力では無い為、隙を見せるのを待っている。



 ナターシャ・ギヴェロン……ヴァンベルグ王国の王女。イストリア王国のカミーユに厚意を寄せている。幼い頃、ベガル平原の大族長の生誕会で会ったことがあり、ベガル平原の祝いの席で何度か顏を会わせるうちに好意を抱くようになった。現在はイストリア城塞にいてカミーユと毎日会うほど親しくなっている。


 ソフィア・ウルノフ……ナターシャ直属の良き相談役であり護衛官でもある。現在はイストリア城塞にてナターシャと共に暮らしている。ネストル・ゴードンに色々世話をしてもらい彼の性格や聡明さに好感を覚えて好意を寄せている。



 アリヴィアン……女。ハウンド隊所属。レオニードの腹心で信任を得ている数少ない能力者でハウンド部隊の事は味方であれ他言無用なため長い間苦しんできたが同じように思う仲間がいる事を知って人間として再び立ち上がった。訓練内容に関しては黙秘を通している。彼女もヴァジム同様、現在苦悩中。彼女は幻覚系能力者だった。それは人間個人にもかける事は可能であり、範囲的に使う場合は彼女を中心にして生み出す事は可能であり、彼女の能力は、直接対象者に触れる事により、その対象者の望む世界を見せることが出来る。そしてその対象者が恐れている者を、夢に近い幻覚のような世界で出現させて、対象者が見ているその恐れる相手に、アリヴィアンがその恐れる者に投影し言葉を発すると、その恐れる者の口調に自動で変化させるため、違和感を感じさせずに、バレることなく真意を探ることの出来る能力だった。ただ対象者が死亡又は、意識がある場合には無力であった。幻覚系能力者。精神系誘導型能力者。


 ヴァジム……男。ハウンド隊所属。レオニードの腹心で信任を得ている数少ない能力者でハウンド部隊の訓練内容などは一切話してはならないが同じように苦しんできた仲間がいることをレオニードに教えてもらい徐々に人間の心を取り戻しつつある。訓練内容に関しては黙秘を通している。キーラの特殊能力で上書きされた記憶と真実が交差して苦悩中。相当精神エネルギーが強い者しかこのようになることはない。彼の能力は限界を超えた俊足の能力者であった。身体能力上昇とはまた違い、積雪であろうとも水の上であろうとも火炎の上でも疾走できる。右手で火種を生み、左手で氷を生む“焔と堅氷の行方”。彼が走ると彼を守るように炎が螺旋状に速度の上昇により更に大きな炎を生み出す。氷も同様であるが、海や湖でのほうがより良い。彼は自分の通り道に出来た、炎や氷を自在に操れる。氷弾や火炎弾など色々使い分けできる。


 



 アクリーナ・バザロフ……ハウンド部隊訓練施設の女警備隊長。ヴァンベルグ君主国の闇でもある訓練施設の責任者で、父王の命令で長年、北部最強部隊であるハウンド特殊部隊の隊員を輩出している。ヴァンベルグ君主国の中でも異質な立場であり、能力者でもある。連れていった三百名も訓練施設の長官であるアクリーナに皆殺しを命じた。精神的に弱い相手にしか通じない能力ではあるが、一度暗示に懸けるとその相手は解呪されない限り、アクリーナに逆らえなくなる。暗示系強制型能力者。精神能力者。


 キーラ・バーベリ……ハウンド部隊訓練施設の女警備副長。記憶を上書きする能力者。精神エネルギーが強い者は真実と嘘の狭間で頭痛が度々起こる。イシドル・ギヴェロンの命令で王子であるリュシアンとレオニード・ラヴローを監禁した。弱い者は必要ないとイシドル・ギヴェロンに命じられていて弱者や非能力者、敗者は全てゴミ処理と称して埋めている。精神能力者。


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