第15話 両手に花なんだから堂々としてろよ…

ここはどこでしょうか?


天国なのか?それとも地獄か?


「お兄さん、今日もお弁当ありがとうございます!」


いただきます!と少し控えめに手を合わせて祈るさまはクラスの人の目には眩しく映っていたようだ。


(いいなぁ…優希のお弁当…というより手作り料理なんて…!)


桃花も優希の料理の実力は知っている。


しかし、振る舞われたことは非常に少ない。


その数少ない経験からも彼の作る味に才能を見出していたのも事実である。


優希は自分が作るよりもシェフが作ったほうがいいと遠慮してしまっていたりしてあまり自分から作りたがるようなことがなかったから、というのもあるが、優希自身、桃花の家にある材料で作れるものが中学生の知識では足りていない技量を求められることが沢山だったので半ば諦めていた節もあった。


高校生になっての優希の得意料理のジャンルが洋風なのには桃花の家での思い出が関わっているのは間違い無いだろう。


桃花の羨ましそうな顔を見てしまったのでこれは一つ貸しを作ってもいいのかな。


「そんなに気になってるなら今度作ってやるよ」


「えっ!本当!」


今にも飛びついてきそうだったがなんとか堪えてもらった。


「では私は日頃の感謝を込めてお兄さんに料理を作りたいです!」


「それもまたいいな。楽しみにしてるよ」


「はい!」


クラスの奴らの呟きで「アイツなんか女子の扱い上手くね?」とか聞こえるけど何にもそんな事実はないぞ。


反論はするだけ無駄だから一々反応はしないさ。


けど少し睨み返しておこう。


この高校に入って2年生になってもいまいちここでのヒエラルキーが読めないんだよなぁ。


桃花とつるむから手は出されないけど友達はそんないないし、でも話せないことはないし…


まぁ、ド陰キャの底辺って訳じゃないならいいか。


現実から目を背けている自分は悪い子…ではないと思うしか胃は保てなかった…


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頑張っていきます!


どーも赤井錐音です。


やっぱ毎日投稿しないとモチベが息をしてないですね…


なるべくハイペース(当社比)で投稿していきたいです!

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